2006年 中国の労働事情

2006年5月17日 講演録

中華全国中華全国総工会(ACFTU)
リュウ インシャン(劉迎祥)

民主管理部 副部長

 

 中華全国中華全国総工会(ACFTU)は、1925年創立した中国の労働者が自主的に組織した中国労働者のための組織で、一貫して中国労働者の政治、そして社会、文化、いろんな権益を守るために戦ってきた。新中国成立後も労働者の権益擁護に懸命に尽くしてきた。
 ACFTUは、31の省の地方中華全国総工会(香港、マカオ、台湾以外)と各産業別労働組合を指導する組織としての、中国唯一のナショナルセンターである。同業種中で大体1つの組合があり、同業企業の中で幾つかの同業者の産業、それでまた産業別の組合を幾つかつくっている。その中に、少数ながら幾つか産業別の組合もあって、それから地方の所属の組合もあるという、横のつながりと縦のつながりがあるが、その中でも産業別組合を中心としている。その他の殆どは地方のACFTUの指導を受けており、同時に、加盟の産業別のACFTUの指導も受けている。

 今、本土では、省級地方のACFTU31と、全国レベルの産業労働組合が10個ある。2005年9月の最新の数字で、全国に117.4万の末端組織、組合員数1.5億人、組織率は69.2%となっている。したがって、中国の労働組合は世界最大の組合員数を擁し、最も広範な基礎を持ち、非常に強大・緊密に団結した組織の、大変広範な労働者の連合体である。
今、社会主義市場経済体制を確立し、整備している過程で、労働者数もさらに拡大し、経済・労働関係も大きく変化している。
中国の労働組合は多くの重大な課題に直面しているが、主なものとして(1)新しい労働組合建設の任務、(2)労働者の権益擁護の任務、(3)企業組合の活力をさらに促進し、その役割をさらに発揮する任務。こうした任務をもって、困難な状況に直面しながら、中国の特色ある社会主義労働組合運動が発展する道を積極的に探り、歩むことを堅持している。
「工会法」は労組が担う明らかな任務の一つは、「労働者の権益を守る」ことと謳っている。ACFTU14期大会以来、スローガンは「組織せよ、着実に労働者の権利を守ろう」とし、(1)労働者の合法的権益の最大限擁護、(2)総ての労働者の積極的労働意欲と創造力を創りだす、(3)労使協調関係強化と促進、(4)それによって、調和の取れた社会主義建設推進することを明示した。

 2005年12月開催のACFTU第14回3次執行委員会は、従来の課題総括の上、2006年の課題として決定した重要項目は以下の4点である。

  1. 積極的に権益を擁護するルートを切り開き、権利を擁護する新たなキャリアを創造し、労働組合指導下での権益の擁護メカニズムを確立すること。これは、やはり今の新しい状況のもとで、今までのメカニズムをさらに整備し、よりよくしていく過程で、この権益を守るメカニズムは幾つかを簡単に紹介すると、全体的、マクロ的に考えると、例えば組合はいろいろなレベルがあるが、A.同じレベルの行政との連携、B.労使関係、C.3者構成の協調制度、D.組合代表が全人代レベルで私たちの政策提言する、等々ある。また、企業レベルでは、3つの重要な制度があり、A.労働協約の制度推進。B.平等に協議する団体交渉の制度。C.職員代表大会の制度をさらに整備・改善・推進。その他に企業における労働争議処理のメカニズム、E.生活困窮労働者救済互助制度、等々ある。
  2. 調査研究活動を深く取り込み、有力な措置をとり、企業別労働組合の建設を大いに推し進めること。すなわち、新しい状況のもとで、各企業の組合がどのように労働者の権益を守るか、何をすればいいのか、どういう活動を推し進めたらいいのかを明らかにしていく課題である。
  3. 農民工の合法的な権益を確実に擁護すること。最近の中国の経済発展に伴い、たくさんの農民工が町に出て、新たな問題になっている。彼らは日本の非正規社員の処遇とよく似ていて、非常に流動性があり不安定である。
  4. 従業員の素質を大いに向上させ、創造能力を強化し、広範な従業員を組織に動員し、企業、そして社会のために貢献し、実績をつくり出すこと。今年は中国第11次5カ年計画の最初の年であり、私はこの数日、講義を受け、日本の皆さんの意見に大いに賛同している。すなわち、企業が発展してはじめて、組合員、労働者の権益が守られることだ。
    この4番目の課題は、つまり中国の第11次5カ年計画に貢献するという意味にもなるからである。