2012年 ウズベキスタンの労働事情

2012年12月14日 講演録

ウズベキスタン労働組合連合TUFU
Mr.バフティヨール・アフマダリエフ・サノビッチ

 

1.労働情勢(全般)

 ウズベキスタンの労働機関に登録されている求職者数は2012年9月末現在、1万8000人で、2011年の同時期には2万4100人であった。
 2007年5月24日付の閣議決定により承認された非就業人口算出方法(ILOメソッド)により算出された2012年1~9月の休職中の失業者数は62万1700人、同時期の失業率は労働人口の4.8%であった。
 現在ウズベキスタンは、13のILO条約を批准しているが、労働組合が特に重視しているのはILO条約29条「強制労働についての条約」、同138条「採用年齢下限の条例」、同182条「児童労働撲滅・禁止及び緊急措置についての条約」である。これは、ウズベキスタンは綿花が農産物の中心的な産業であり、その収穫に以前は小中学生が駆り出されるということがあったからである。しかし、現在は行政罰あるいは刑事罰に問えるようになっている。

2. 労働組合が現在直面している課題

  1. 課題の一つは労働移民の問題である。カザフスタンやロシアに出稼ぎに行く労働者が増えている。韓国には約約1万5000人の移民労働者がいる。
  2. 企業レベルでの労使関係調整に関する問題が複数ある。一つは未払い賃金の問題である。また、企業が新しい設備を導入することにより自動化が進んだ時の人員削減の問題がある。
  3. 『必要最低限生活費についての法律』および『最低賃金法』がわが国にはまだ制定されていない。

3.課題解決に向けた取り組み

  1. 労働移民の問題については、彼らの権利を守るためにロシアとカザフスタンの間で移民の権利に関する合意書を交わそうとしている。韓国との間では合意書を調印済である。
  2. 未払い賃金の問題については、労働組合として未払い賃金解消に関するモニタリングを行なっており、約束された期限までに賃金が支払われない場合には裁判に訴えるという措置を採っている。それらの問題は、企業と労働組合の団体交渉により解決している。

4.ナショナルセンターと政府との関係

 内閣、商工会議所、ウズベキスタン労働組合連合評議会の間で2011~2013年の基本合意書が締結され、実施されている。

5.多国籍企業の進出状況と労使紛争

 ウズベキスタンでは多国籍企業が幅広く活動しているが、今のところ多国籍企業において労使紛争は起こっていない。国内には、コカコーラ、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ、サムスン、ジェネラルモータースなど、4700社以上の外資を含む企業が登録されている。合弁企業が設立される際には、われわれ労働組合の代表がそこの労働者や企業に労働組合をつくるよう働きかけている。