2010年 ウズベキスタンの労働事情

2010年12月3日 講演録

ウズベキスタン労働組合連合(TUFU)
トゥルキン テシャバエフ(Mr. Tulkin Teshabaev)

通信労働者労働組合中央評議会
議長

 

1.ウズベキスタンの労働情勢(全般)

 世界金融経済危機の深刻な帰結にもかかわらず、ウズベキスタンは、安定した高度経済成長及び確実に機能する金融システムを維持している世界でも少数の国々の一つだ。
 こうした成果の主な基礎となったのは、我が国独立直後の数年間にイスラム・カリーモフ大統領のイニシアチブで採択された、国の民主化及び社会志向の自由市場経済への移行モデルである。この経済は、経済の脱イデオロギー化、政治より経済優先、国に主たる改革者の役割を負わせる、法による支配、強力で社会的な政策の実施、段階的な改革の実施等の原則に基づくものであった。
 独立後は、小規模ビジネスや私企業活動の発展加速化に対する支援や促進を強化することに重点が置かれた。それら小規模ビジネスや私企業活動は、経済成長や雇用創出及び雇用問題解決、国民の所得や富の増加において益々重要な役割を果たしている。
 昨年1年間で、94万件以上の新規雇用が創出され、そのうち約50万件が農村部での雇用だった。39万件以上の新規雇用が小規模ビジネス分野で創出された。家内工業が発展し、約13万件の雇用が創出された。
昨年1年間で、国民の実質所得は26.5%増加し、平均賃金、年金その他の手当は平均で40%増加した。

2. 労働組合が直面する課題

 主要課題は、労働者の社会経済権及び利益を表明し擁護することである
(ウズベキスタン共和国憲法第59条)。
活動分野別課題:
1) 法的保護
2) 労組組合員の所得増
3) 雇用支援
4) 労働安全衛生
5) 社会保障
6) 人的資源への投資
7) 男女平等
8) 若者の権利擁護

3.課題解決に向けた取組

 以下に挙げる全ての措置は、政府及び使用者との社会的パートナーシップのメカニズムを通じて実施されている:
1) 法案作成への参加、法的支援、労働者の法知識や法文化の向上
2) 社会的に公正な賃金体系導入支援、労働の標準化、遅滞のない賃金支払いの確保、賃金におけ
る基本給と歩合給の適正な比率の決定
3) 新規雇用創出プログラムの策定及び実施、モニタリング、新規雇用の実際の創出に関する調査への参加、隠れ失業の抑止、インフォーマルセクターにおける雇用抑制措置の実施支援
4) 現行の労働安全衛生規則及び基準の厳格な遵守の確保、労働者の労働条件改善、健康の維持強
化、労災及び職業病の件数削減
5) 最低労働賃金保障及び社会保険金支払いの履行管理、国家社会プログラムの策定及び実施への
参加、家内工業者、臨時労働者、季節労働者、会社倒産による失業者、高齢者その他の社会的
弱者層の擁護
6) 職業訓練、教育及び再教育支援、精神啓発活動、体育活動、労働者とその家族の健康増進
7) 全レベルの労組組織での女性委員会の活動保障
8) 全レベルの労組組織での青年評議会の活動保障、児童労働、特にその最悪の形態の利用禁止

4.ナショナルセンターと政府との関係

 TUFUはウズベキスタン共和国政府すなわち内閣と建設的な社会的対話を行っている。

5.多国籍企業の状況

 国内には良好な投資環境が作られており、そのおかげで一連の多国籍企業が順調に活動している。
 しかし、コカコーラやブリティッシュ・アメリカン・トバッコなど複数の多国籍企業で、労働者が労組設立権を行使できないケースが見られる。