2004年 ウズベキスタンの労働事情

2004年2月4日 講演録

ウズベキスタン労働組合連合(TUFU)
シャフカット カディロフ

ウズベキスタン労働組合連合 事務局長

 

TUFUの活動方針

 ウズベキスタン労働組合連合(TUFU)からこれまで12名の者がこのプログラムに招待されており、ウズベキスタンのことについて報告していると思いますので、ここで詳しく述べることは控えさせていただきます。
 政府と労働組合の関係について報告します。ウズベキスタンのソーシャルパートナーシップ、政府と労働組合の関係について述べさせていただきます。
 現在、労働組合を含めた社会組織が国の中に形成され、いろいろ強力な力を発揮しております。その大きな方向は、強い国家から強い市民社会をつくるということで動いております。社会的コントロールも徐々に強化されてきております。中央の権力、そして中央に準ずる上の権力は徐々に下部の機関に移ってきております。そのこともありまして、最近ではNGO組織の発展も見られます。
 それから、社会的な方向性を持った国家プログラムも作成され、実現もされております。例えば、2004年は善意と慈悲の年とされ、それに関連して、老人や子供の多い母親たちなどに対する支援が行われております。
 それから、労働組合と政府の話し合いの中で、労働者の健康増進、労働者の家族の健康増進プログラムも実現されてきております。その関係では、ILOやICFTUとの協力も欠かせません。2000年から2002年にかけては、ウズベキスタン共和国とILOとの間の協力プログラムが実現されました。また2004年から2005年にかけての新しいプログラムも計画されております。新しいプログラムの中には今後のソーシャル・パートナーシップのさらなる発展というのも考慮されています。
 国は、経済、社会、文化関係における権利の面で国際機関と協力しております。また、ILO条約のうちの11条約を批准しております。その中には、ソーシャル・パートナーシップ(三者協議)に関する条約も含まれております。
 社会労働関係の調整メカニズムは、ウズベキスタンでは4段階に分けております。全国段階、産業別段階、州段階、地方段階の4段階であります。2003年12月までに、共和国段階で900の合意が締結されております。州単位では450の協定、地域単位では400以上の合意がサインされております。それ以外にも14の地域合意がサインされております。同じく2003年の12月までに、7万以上の団体協約が結ばれております。
 このソーシャル・パートナーシップについてですが、いくつかの欠陥があります。まず1つは、どんな団体協約が実現されたかということに関しましては、統計的に報告しなければならないというシステムが導入されました。それから、2001年に導入されたものですけれども、団体協約につきましては、どんな項目が協定されたかという検査を行うんですけれども、その検査のプロセスについての報告もしないといけないようになってきました。
 これにはいろいろな問題が含まれていて、一番大きいのが、ソーシャル・パートナーシップにおいて未発展の部分がたくさんある点です。
 国として一番問題になっているのが、使用者側の代表となるような組織というのがないことです。商品製造を行っている組織の代表の団体というのが1つあるんですけれども、その団体というのは、中小企業の労働者、つまり、中小企業しか扱っていません。市場経済に向かうなかで、国で様々な変化が起きていますが、それを実現させるための方法を考えていかないといけないのですが、今のところなかなか追いつけていけないという状況があります。
 それから、法律的な面に関しましては問題がありまして、つまり、法的な権利を持った組織というのが2つありまして、その2つの中での調整がなかなかつかないということが問題になっています。
 それからもう一つの問題としては、安全な労働、労働時間の一定化、そういう問題も抱えております。日本のことわざに「猿も木から落ちる」というのがあると聞いておりますけれども、その「猿も木から落ちる」というのは、我々のようなプロの人間についても言ってもいいことだと思いますけれども、それを克服するには一生懸命仕事をするしかないと思います。