2002年 ウズベキスタンの労働事情

2002年2月6日 講演録

ウズベキスタン労働組合連合(TUFU)
ファリダ ジキロヴァ

サマルカンド地方厚生関連労働組合委員長

 

TUFUの活動方針

 ウズベキスタンは独立後、経済の分野でも、また労働組合の活動の分野でも大きな変化が生じています。労働組合は労使関係において、世界中で非常に重要な役割を果たしています。労働組合の一番大きな目的は労働者の権利を守ることです。
 ウズベキスタン労働組合連盟(TUFU)は労働者の権利をいかに守るかということに、。関して新しい活動の道を模索してきましたウズベキスタンと国際社会は切っても切れない関係にあります。この関係に関してはカリモフ大統領が繰り返し強調していることです。ウズベキスタンは国際社会において一つの核をなしていると考えます。どこの文明国においてもそうですが、労働組合が積極的な活動を展開し、その社会的役割が高まれば高まるほど、社会環境はよくなり、階級紛争も少なくなっていきます。
 TUFUも国内の社会生活の中で、民主化が進められていく過程で不可決な存在であります。安定を築くための重要な要因になっています。TUFUは独自の理念を持っています。世界の労働組合運動の理念と結びつきながらも独自の理念ももっています。それは兄弟愛、団結、連帯です。この理念を基本に、具体的な活動を社会的パートナーシップにのっとって、展開しています。
 独立後、民主化が積極的に進められ、カリモフ大統領の音頭により、社会的パートナーシップの法的な基盤が築かれてきました。具体的にどのような法律が採択されたかというと、労働組合とその権利及び保障と活動に関する法律、社会的結社に関する法律、非政府、非営利団体に関する法律、また労働法に関しても国際基準にのっとった労働法が施行されています。
 ウズベキスタンは、1966年12月19日、国連総会で採択をされた経済社会文化の権利に関する国際条約に加盟しました。そして11のILO条約を批准しました。第29号、47号、52号、98号、100号、103号、105号、111号、122号、135号、154号です。新たに3つの条約、45号、89号、156号を批准すべく準備が進められています。
 現在、経済改革が積極的に進められ、私有財産化も進められています。その過程で三者で社会的対話を行なう可能性がつくられてきたわけであります。
 現在、サマルカンド州においては12以上の州レベル協定が合意されました。例えば医療分野では、労働組合の医療関係州委員会が州行政府で医療問題を取り扱っている部局と協議を行い、協定を結ぶことができました。その協定が現場レベル、病院レベルで労働協約を結ぶための基礎になっています。
 医療部門では、現在労働協約が123結ばれ、その対象人数は5万7,000人の医療関係労働者です。これらの協定や、労働協約の中で重視されている内容は賃金の問題、労働安全衛生の問題などの労働条件、雇用の確保、医療関係者、特に女性に対する手当、そして、国の法律や規則の遵守などであります。
 そのほか、子供の教育のための条件作りを行なって女性の雇用を増やしていくために、勤労女性に対する特別手当やさまざまな措置が国会で採択されました。具体的にいうと、3歳未満の子供を持つ女性に対しては、賃金のレベルを下げることなく労働時間を短縮できるようになりました。また、勤労女性には定年後に年金がきちんと全額が支払われる権利が保障されています。看護婦として働いた女性に対して妊娠しているとか、また3歳以下の子供を持っているからという理由で雇用を拒否することは禁止されています。妊娠中あるいは14歳未満の子供を持つ女性に対し、本人の同意なしに休日出勤や夜間出勤をさせてはならないとなっています。
 TUFUは、組合員の健康管理、増進、また組合員の家族に対する健康管理にも力を注いでいます。社会保険の枠内で労働者は350以上のサナトリウムや保養所で休暇を過ごせますし、また1,500人以上の子供たちが郊外のキャンプ場等で過ごせるようになっています。50カ所ほどの施設の整ったサナトリウムがあります。そこでは700名以上の勤労者が予防、治療を受けることができます。さらに追加で100人の勤労者が受け入れられるような施設を建設中です。
 また、労働組合が結ぶ協約や協定の中には、スポーツ記念行事の項目も含まれています。スポーツ大会等は労働組合員にとっての大きなモチベーションになっています。産別組織も、毎年スポーツ大会を開催しています。
 ウズベキスタンでは、保健厚生部門は非常に重要な部門です。保健厚生部門は社会保障の点でも、人権を守ることにおいても、また生活条件、労働の条件の改善おいても、重要な部門と位置づけられています。保健部門改善プログラムは国家として国民の健康管理を行なうことを目的にし、具体的な医療関係者がそのプログラムの一環で活動しています。
 医療部門の労働者は60万人を超えています。病院数は3,753、医者の数は3,000人、看護婦の数4,000人以上になっています。この病院数は国レベルの大きな病院の数です。そのほか開業している病院が1,848件です。
 ウズベキスタンでは労働組合の社会における役割とその地位が憲法で明記されています。また、労働法で労働組合の権利と義務が定められており、社会的、経済的分野、また労使関係においての問題の調整に関しての規定があります。
 最後に、大会に送られたメッセージで大統領は、政府、使用者、労働組合の間で形成をされている有効的な関係は、今後も社会的パートナーシップの原則にのっとって発展していくであろう、述べていることを申し上げておきます。