2007年 トーゴの労働事情

2007年11月14日 講演録

トーゴ独立全国労働組合(UNSIT)
Novissi Dekawola Aguigah

 

 2005年、JILAF招聘プログラムの参加者がそれまでの経過等を報告しているので、これに続けて2006年から2007年の労働事情について話ししたい。
 政府は現在、経済事情悪化のため、官公労働部門の若年新規採用を中止している。国際協力面でも、国家資源活用のまずさなどで、さまざまな問題あるいは関係の断絶が起きている。こうした政府の政策で官公労部門すべてで人的資源の高齢化など、トーゴを含め、アフリカの多くの発展途上国では、官民双方の部門で困難な問題を抱えている。アフリカでは多くの国々のナショナルセンターの主たる加盟組合は官公労部門で、特に私たちのナショナルセンターでは、社会対話、国家との間でソーシャルダイアログを進めようとしている。この目的で緩い協議組織として、トーゴ労働者組合環境議会(ISTT)を結成した。
 ISTTにはトーゴの六つのナショナルセンターのうち五つが加盟し、政府に対し三者構成のソーシャル・ダイアログを受容れるよう提言し、この社会対話は期間を5ヶ月として、政労使の参加で常設の「ソーシャル・ダイアログ全国審議会」が設置された。
 ここでは、何が悪いのか、あるいはどういった対策をとらなければならないかについて、総合的な分析が行われた。具体的には、定年退職に関する問題、公務員の新規採用、給与支払い遅延、年金問題などが検討された。今日までの結論では、定年退職年齢を55歳から60歳に引上げることが決められ、給与全体の引上げ改定は行なわれず終わっている。
 民間部門では、国営企業民営化が大きな問題を惹起している。給与の引下げ、簡単な解雇などである。民営化に直面したOTPと全国社会保障金庫(CNSS)では、年金額が在職時給与の44%に引下げられた。ISTTにはソーシャル・ダイアログ全国審議会に対して労働者保護政策を訴えるよう、こうした苦情・不平が多く寄せられている。
 UNSITには21組合が加盟、大半は官公部門組合で、組合員数約9,000名、うち男性5,252名、女性2828名となっている。
 UNSITは、政府に対し、労働者の組合参加を勧め、組合に参加する労働者の栄誉を政府が讃えるよう要求しており、その宣言書はすでにJILAFに提供している。
 UNSITが現在進めているのは活動の活性化で、具体的には組合役員に対するセミナーを開くこと、そして女性委員会設置の検討を始めており、加盟単組への訪問オルグを行っている。特に、女性については大変大きな困難を抱えている。所得税の課税基準が、所得の多い人を基準に設定されており、女性にかかる税金が大変重いため、わが国では女性が世帯主になるということはできない。そこで去る7月31日、女性にかかる税金の引き下げ要求を行うことした。また、UNSITでは、ETRICAMF(工業、商業、農業、伝統工芸産業労働者による産別組合)を構成し、2008年11月に大会を計画している。