2003年 セネガルの労働事情

2003年11月12日 講演録

セネガル全国労働組合同盟(CNTS)
ンディー オリマタ ディアターラ

セネガル初等教育労働組合 全国エイズ・性感染担当
CNTSタムバルナ支部女性委員

 

国内の状況

 ここ3年ほどの間に政権交代がありました。それにより、CNTS労働運動及びCNTS内部にも大きな動きがありました。つまり、CNTSの労働運動は社会や政治、経済の動きと連動しているということです。2002年3月19日、セネガルで平和的・民主的な政権交代が行われました。そして、2001年11月10日から11日にかけて、CNTS第8回大会が行われました。2002年3月12日に、CNTSからCNTS-FC(CNTS労働者の力)という組織が、脱退した加盟組合員によりつくられました。これに続き、2002年3月21日、労働会館にて流血事件がありました。そして、2003年5月1日に大きなメーデー・デモを組織しました。またナショナルセンターにおいてエイズ対策についての全国的な取り組みをするための労働組合による委員会を設立しました。また、労働会館の放火事件に対する国民的なデモ行進もダカールで行われました。そして、2003年3月21日、この流血事件のちょうど1年後ですが、これを記憶するためのキャンペーン活動が行われました。

CNTSの活動方針および具体的な活動

 組織の活動内容で、特に力を入れているのが地域組合の組織化と地域組合及び職業別組織の拡充であります。また、組合員についての正確な調査及び組合そのものについての全国レベルの調査を行うことです。
 具体的な取り組みとしては、ナショナルセンターでの情報宣伝活動の拡充、そして地域・地方での情報宣伝活動、また、地域組合の会議を活性化すること、また、同じく地域組合の更新あるいは新設を準備することなどがあります。また、CNTSでは、2002年3月21日の行動を糾弾しております。これについて詳しくお話ししたいと思います。
 2000年3月19日、セネガルの政治史上、非常に特記すべきことが起こりました。これは、政権交代です。この政権交代は、平和的・民主的に行われました。すなわち、40年にわたる社会党支配の政権が終焉を告げたということです。この政権交代は、労働運動及びCNTSそのものにも大きな影響を与えました。
 CNTSを構成するのは、65の職業別組合です。これら職業別組合は、産業別にいくつかの組合をつくっています。また、ナショナルセンターは16あります。CNTSに加盟する地域組合は11あり、セネガルの労働者の80%が加盟しております。すなわち、国内で最も代表的なナショナルセンターと言えるわけです。CNTSは、労働者の利益を保護し、さまざまな社会的問題に対応する能力を持つ代表的組織ともいえます。
 そのための主な目標が、労働者の保護、すなわちその必要性に応じた労働者の適切な生活の維持、社会的な不公平をなくすこと、雇用の促進を図ること、社会的進歩、生活水準の向上を図ること、不公平あるいは国内及び国際的な経済システムの不整合な部分を改善していくことにより新しいタイプの開発・発展を図り、労働の意義あるいは概念を確認していくこと、企業に働く労働者の権利を社会的に確立することです。
 2000年の政権交代により、CNTSは新政権からの圧力を受けることになりました。すなわち、新政権は、CNTSを不安定化し、CNTS内部に不安定化を工作する分子を入れたのです。
 2001年11月10日・11日に第8回大会が開催され、大会参加者の選挙によりマディア・ギヨップ氏にかわりモディ・ギロー氏が会長に選出されました。この第8回大会の後、CNTSから分裂した多くの組合員が、CNTS-FS(CNTS労働者の力)という組合を新しくつくりました。このCNTS-FSはシェイク・ディオップ氏が会長となっております。
 この新しいナショナルセンターが、CNTSに対して大変大きな破壊工作をしています。特に、2002年3月21日、CNTS-FCは「流血事件を起こすぞ」という脅迫をし、特にスネル(教員組合)に対して、労働会館での教員組合大会を妨害しました。スネルは私の出身の教員組合です。そして、CNTS-FCは、その教員組合の労働会館における大会にて人を殺害し、さらに放火したのです。2003年10月3日、この放火事件あるいは殺人事件の、犯人が逮捕され、裁判にかけられることになりました。裁判により、さまざまな証拠や証言が出され、その犯罪が明らかになったにもかかわらず、この被告たちは無罪になってしまいました。これは、政府からの圧力によるものでした。こうした当局あるいは対抗する組織からの妨害にもかかわらす、CNTSは統一への理想、連帯、そして名誉を求めて誠実に行動しています。こうした圧力にもかかわらず、CNTSはその行動について自主性・独立性を保ち、さまざまなストライキを指導することができました。こうしたことにより、いろいろな要求を毎年実現しています。例えば、給与の増額や、困難な状況にある企業の再構成、すなわち労働組合と企業との経営共同参画により企業を立て直しております。また、社会保障金庫の労働組合との共同運営にも成功しました。
 こうしたことにより、さまざまな分野で事業が進められています。特に、健康保険国民金庫、あるいは農産物配給全国組合、あるいは新しい労働会館の活用、また、国民連帯基金の創設などが進められています。
 また、こうした問題に加えて、私としては女性の労働者に関する問題についてお話ししたいと思います。
 現在ほど、女性労働者の生活条件、労働条件の改善が求められたことはこれまでありません。CNTSは、男女平等を促進すること、また、女性のみならず、若年層の労働問題について対策をとることを主な活動としています。CNTSの政策あるいはその計画において、女性労働者の問題は非常に重要な位置を占めています。そして、労働運動により、男性と女性の間に完全な平等を実現することができました。具体的な例としては、委員会の委員選出、あるいは新しくつくられたさまざまな組織の活動での女性の活動、あるいは活動方針の決定について、女性が男性と同等の権利を得ていることが挙げられます。特に、女性は、食品に関する組合及び銀行の組合などで活躍しています。銀行の組合の委員長及び幹部のほとんどが女性です。このように、多くの組合で女性が活躍しています。