2002年 ニジェールの労働事情

2002年9月11日 講演録

ニジェール労働組合(USTN)
マヌー バゲ

全国農業者労働組合 事務局長

 

 USTNには、38組織が加盟しています。8つの地方組織と70の地区組織を持っています。USTNは1960年に設立されました。
 ナショナルセンターとしての活動を容易にするためにUSTNは幾つかの専門部局を備えています。伝統的な労働組合としての活動以外にも幾つかの特殊な活動をしています。そのために4つの研修センターを設けて、コンピューター化された事務局を持っています。織物、裁縫の研修センターを備え、また120ヘクタールの水田で稲作プロジェクトを進めています。印刷所も備えています。

国内の状況

 ニジェールはほとんど混乱状況にあります。まず、政治が非常に不安定です。90年代初めに民主主義が導入されましたが、この10年の間に体制が5回も変わりました。そのうちの1度は、軍部によるクーデターでした。
 こうした不安定な政治は経済にも影響を及ぼし、12カ月余りの賃金支払いの遅延が起きています。これと並行して、国家公務員の給与が30%も引き下げられました。国営企業の閉鎖、あるいは国営企業の民営化も行われています。こうした状況はすべて構造調整政策の影響を受けて引き起こされたものです。特に、出資機関から国の構造調整を要請されています。出資機関とは世界銀行やIMFのことを指します。そうした国際金融機関の圧力により、労働基本法の改定、あるいは公務員の身分保証に関しての改正などが行われています。
 最近の労働運動は、伝統的な労働運動の領域外、すなわちインフォーマルセクターでの活動を行っています。2000年にゼネストが計画され、そのゼネストにより政府との間に1つの協定が結ばれました。まず、12カ月の給与支払いの遅延を解決すること。給与の支払いを4年にわたって調整して、支払い遅延を解決すること。国家公務員の給与の引き上げが凍結をすべて解除し、正常化すること。昇給の凍結を解除すること。また、給与を定期的に支払うことを締結しました。

USTNの活動

 そうした政府の決定を受けて、USTN、およびUSTNに加盟する労働組合はストライキを中止しました。ただ、この協定を承認しようとしない一部の労働組合もありました。例えば、教職員組合です。協定に不同意の労働組合は、当然USTNから脱退することになりました。USTNと政府との間で結ばれた協定は、双方が遵守、尊重しています。USTNを脱退した教職員組合は、政府と独自で闘うことはできませんが、脱退したにもかかわらずUSTNと政府の間で結ばれた協定の利益を受けています。
 USTNは2001年12月に第15回大会を行いました。この大会において執行委員33名が選出されました。現在はこの新しい執行委員会によって労働条件などについて交渉が行われています。要求項目として27個の項目が掲げられました。この要求項目は、ことしの9月及び10月までに提出されることになっています。