2001年 ガボンの労働事情

2001年6月27日 講演録

フレデリック・ビュスグ・マロンダ
ガボン銀行・保険・金融労働組合連盟 委員長

 

国内の状況

 構造調整問題がありますが、これは既にご存じだと思いますので省きます。
 経済状況は、特に、2つの産業にわたる大きな危機がありました。森林産業と石油産業です。ガボンはちょうど赤道をまたがった国で、国土の4分の3が森林に覆われています。 森林産業の危機というのは、その産業の経済的な危機で、アジア諸国などにもよく見られる問題です。ただ、状況は徐々に改善はされつつあります。石油産業の状況は悪化しています。石油産業には多くの多国籍企業、あるいは外国からの企業が存在していたわけですが、多くの企業が閉鎖されてしまいました。
 そして、森林産業や石油産業で経験した経済危機により、失業が大幅に増大しました。CGSLはこの失業問題を解決するために労使間の協議、あるいは労使間の協力を呼びかけました。
 そのほかに、私どもが抱えている問題は、政府による労働法の改正です。これについては大きな懸念を持っています。労働法の改訂についてはさまざまな運動を展開しています。この問題では労働組合教育にも力を入れています。そのために、ICFTU-AFROから資金援助を受けています。私どもは労働法が国民議会においてできるだけ早く議決されるための運動を展開しています。
 次の問題は、ここ数年の間、私たちにとって大きな問題で、私どもの闘争の一番大きな課題の一つになっている問題です。それは児童を売買して奴隷としている問題です。この児童売買による奴隷ですが、これは決してアメリカや、ヨーロッパや、アジアから来た児童が売買されているというわけではありません。ギニア湾沿岸の国々の児童が売買されています。この奴隷として売買された児童は、そのほかの国へ行くわけではありません。このガボンで売買され、ガボンで奴隷にされています。
 CGSLはその他の組合、あるいはナショナルセンターと協力して、政府に対して児童の奴隷化に対して具体的な方策をとるようにという計画書を提出しました。また、近隣諸国、その児童の出身国に呼びかけて、国連や、あるいはユニセフの協力も得て、児童労働を禁止する条例をできるだけ早く批准するようにと働きかけています。
 私どもの国は海岸線が600キロあります。ただ、この600キロにわたる海岸線をすべて漏れなく監視するというわけにいきません。しかし、私どもは政府に対してできるだけ具体的な行動をとるようにと要請しています。このために幾つかの船を見つけて、それを調査したところ、多くの児童が中に入れられているのを発見しました。もちろん、そうした船はただちに拘束しました。それにより、250人の児童を救うことができ、その児童をそれぞれの出身国に帰すことができました。
 これがCGSLが抱えている問題であり、また、現在行っている行動です。

質問

 ガボンの方に伺います。昨年来日されたガボンの方が現在CGSLの事務所が持てないという話をしていました。日本からCGSLに連絡をとることができません。現状はどういう状況にありますか。

マロンダ(CGSL)

 事務所を持つことは労働運動にとって大変重要なことでもありますし、基本でもありますが、現在のところ、政府から資金援助を毎年受けています。3,500万CFAフランです。それは一度に渡されるわけではなくて少しづつしか渡されません。それを何とか活用して、現在ではファックスが使えるようになりました。また、私書箱もあります。こちらとのコミュニケーションについては問題はないかと思います。 事務所は今のところ、借り屋住まいです。特に、労働運動をしていると、社会的な偏見 にさらされますし、よく思われません。事務所も持てるように努力しているところです。