2010年 ブルキナファソの労働事情

2010年2月19日 講演録

ブルキナファソ自由労働組合全国組織(ONSL)
ムーサ サナ

Promopharm Sarl 労働組合代表

 

1. 労働情勢(全般)

 構造調整によって、様々な企業の民営化、そして合理化、解雇といった問題が生じており、不安定な雇用と失業問題に大変苦しんでいる。私たちのナショナルセンター、労働組合は、こうした問題に関して、労働組合の保護に努力している。
 現状は、労働組合の組織率が大変低く、インフォーマルセクターの労働者のみが増えてしまい、労働組合に組織されているのは、人口の4%にすぎない。特に経済産業分野では大変低い状態である。組織率が低いことによって、労働運動、あるいは要求に関しての活動が大変弱体化している。
 また、女性の参加が非常に低く、社会的あるいは文化的な背景から、社会活動への参画が阻まれている。

2. 労働組合が現在直面している課題

 私どもの連盟、他の労働組合の活動が非常に政治化して、政治的に先鋭化している。また、政府との対立が激しくなっている状況において、政府側の組合が現れている。
 それから、資格を有するなど高度な能力を持つ労働者、すなわち人的資源が不足してきており、労働組合の中の様々な公文書に当たる資料が紛失し、不足していることがある。
 労働教育の不足を痛感させられている。

3. 課題解決に向けた取り組み

 5つのナショナルセンターに加盟する単組レベルの労働者についての労働教育を充実させるためのプロジェクトを打ち出した。
 そして、現在は第2弾のプロジェクトを打ち出している。これはFNV(オランダの労働組合)から資金援助を受けている。決議機関、あるいは議決行為に関して、労働組合指導者の参加を促進する目的のプロジェクトである。
 それから、ILO/ACTRAVの協力を得て、インフォーマルセクターの労働者の組織化を推進するプロジェクトも開始された。特にこのプロジェクトでは、単純一般労働者、例えば溶接や金属加工、旋盤工といった分野の労働者の教育と組織化に努めている。

4. ナショナルセンターと政府との関係

 ブルキナファソでは、6つか7つのナショナルセンターと、その他15あまりの独立した組合があり、それぞれが政府との団体交渉を進めている。そして、その団体交渉の結論が出たばかりである。
 これらの団体交渉によって、しっかりと裏打ちされたソーシャルダイアローグが社会的緊張感を多少なりとも軽減させている。交渉の後、労働組合はいくつかの機関(経済社会理事会、労働諮問委員会、社会保障基金、年金基金自治委員会、民営化のための国家委員会)における代表組織となった。

5. 多国籍企業の進出、労使紛争の状況

 現在、石油企業グループ(多国籍企業)と労働者の間で緊張が高まっている。人事担当者が給与の改善を求めたことを理由に不当解雇された。労働組合は、彼を支援するため、組合員を動員して、2009年5月26日、デモ行進を行った。
 また、ONSLは多国籍企業について、アンケート調査(多国籍企業における労働組合数、組織化の妨害行為の有無、団体交渉の有無、労働者の権利の侵害の有無等)を実施した。