2012年 ベナンの労働事情

2012年9月28日 講演録

ベナン全国労働組合評議会(UNSTB)
コジョ ジルベール ガウ(Mr. Codjo Gilbert GAHOU)

ベナン全国労働組合評議会(UNSTB)労働安全衛生担当

 

1. 当該国の労働情勢(全般)

 ベナンの労働情勢は、規制緩和や世界の金融・経済危機の影響を受け、現在では銀行危機もあって、より貧困が増大し格差が大きくなっている。さらに経済活動が低迷し雇用が失われ、国の歳入が減るという状況が生まれている。ベナンの経済の特徴は、第2次産業が生まれたばかりで、第3次産業が非常に大きい。また、人口もどんどん増えているという点である。
 15歳から64歳までの労働力人口は国民の約50%、不完全雇用が労働人口の75.5%を占め、仕事についている人の95%は農業、畜産業、漁業などのインフォーマル部門で働いている。ベナンでは、港湾サービス業のウェイトが高く、残りの約8割近くが商業(に従事している。

2. 労働組合が現在直面している課題

 これまでまとまっていた労働組合が分裂し、2004年から行なわれたナショナルセンターの選挙で多数派となった労働組合が、その立場を利用して他の労働組合の不安定化を図るなど、対立関係が激化している状況にある。少数派の労働組合にしわ寄せがきており、その環境は非常に悪い。したがって課題として挙げるならば

  1. 他の労働組合が労働組合運動の基礎的原則を守らない。
  2. 労働組合運動の創設・細分化による労働組合の雰囲気の悪化・腐敗。
  3. 労働者階級の政治的自覚。
  4. 常に対立リスクが存在する。

3. その課題解決に向け、どのように取り組もうとしているのか

  • 労働組合指導者の教育訓練、意識向上等のための教育活動の強化
  • マスメディア(テレビ、ラジオ、紙媒体プレスなど)によるコミュニケーションを通じた活動
  • 37年間の活動の経験を活かしてのさまざまな労働組合との関係改善

4. あなたのナショナルセンターと政府との関係について説明してください。

 私たちは政府に対して対話を重視し、社会的対話を優先している。また、法を遵守し、労働者の全体的利益を優先する、責任感のある、戦略的なパートナーシップ関係にあり、対立関係にはない。この点が、他の労働者、労働組合と異なる。

5. あなたの国の多国籍企業の進出状況について、また多国籍企業における労使紛争があればその内容についてお知らせください

 多国籍企業と労働者は労働協約、職場の安全衛生、昇進など、多くの面で対立している。労使は、両者の利益を守るために対話を行ない、お互いの論拠を理解しなくてはならない。

 多国籍企業は、セメント採掘場や鉱山(金、大理石)で鉄、エラストマーの加工を行なっている。例えば以下の事業者がいる。

  • CIMBENIN社、セメント工場、ハイデルベルクセメントグループ(HEIDELBERG CEMENT GROUP)
  • SCB社、ラファルジュ(LAFARGE)グループのセメント工場
その他の事業者
  • FLUDOR(油製造)
  • 自動車ディーラー数社
  • 大ベナン製粉(GRANDS MOULINS DU BENIN)社(小麦)