2000年 ベナンの労働事情

調査実施日:2000年8月7日~8月10日

ベナンのナショナルセンター

 

ベナン全国労働組合評議会(UNSTB)

  1. UNSTB組織概要
  2. UNSTBからみた現在のベナン労働事情 (雇用問題)

UNSTBオニボロセメント公社労働組合

  1. 公社労働組合 E. ゾーノン書記長オニボロセメントからのヒアリング

ベナン中央自治労働組合(CSA-BENIN)

  1. CSA-BENINの組織概要
  2. ベナンの労働力構成の特徴
  3. 政府の経済・雇用政策、労使関係にたいするCSAベナンの認識と評価
  4. CSAベナンが政府や経営者団体と協力しているプロジェクト、三者構成の事業について
  5. JILAFや経営者団体、日本政府の労組リーダー招聘プログラムについての意見、感想
CSA-BENIN仮事務所 UNSTB本部にて。
60人ほどの役員・組合員が集まった
2000年7月5日 講演録

ニコデム・コジョ・アソグバ
ベナン全国労働組合評議会事務局長

 

ベナンの紹介

 ベナン共和国はアフリカの西部に位置し、北側にはニジェール、西はトーゴ、東側にナイジェリア、南は大西洋に面しています。面積が11 万2,620 平方キロメートル、人口が620万、海岸線が125 キロ。観光資源にも恵まれており、アブメ歴史博物館というのがあります。ガンビエの伝統的な村なども有名です。奴隷ロードというものもあります。経済的な中心地はコトヌ、政治的な中心地がポルトノボという街で、これは新しい門という意味です。新しい社会経済政策が90 年の1 月から2月にかけて導入され、体制が大きく変わりました。12 月11 日をもって、新しい憲法が発布され、現在の体制は複数政党主義及び自由経済主義をとっています。

ベナンの労働組合組織

 新しい経済状況の中で労働組合、労働関係の組織はどうであるかについてですが、まず特徴的なのは複数のナショナルセンターが存在することです。現在ベナンにはナショナルセンターが7 つあり、そのうち3 つは、フォーマルセクターとインフォーマルセクターの労働者を集めるナショナルセンターです。団体交渉あるいは労働協約を結ぶためにまず必要なこととして、ナショナルセンター間、あるいは組合間での合意をみておかなければいけないという規則があります。
 こうしたことをコンテクストとし、私どもの組織、UNSTB は先日第4 回大会を開いたところです。組織人員が4 万人、加盟組合の数が42 。これは縦の関係と横の関係の構造があり、42 というのは縦の構造とお考えください。つまりこの42 の加盟組合それぞれが独立した組合ということです。このほかに地域レベル、地方レベルでの組合もあります。地方レベルの組合として全国的に12 の組合があります。

労使関係と課題

 次に労使関係及びどのような課題があるかということについてお話します。まず先に2つのことについて触れておきたいと思います。民間セクターにおいて問題が起きたときには、政府がつくる全国労働評議会に持ち込んで協議をします。この評議会は三者構成になっており、労働界、経者団体、そして政府の代表者からなっています。構成人員の数は三者すべて同数です。
 政府関係の公務員の組合についてですが、労働条件等に関しては、公務員審議評議会で決められます。先ほど申し上げました民間レベルでの労働問題が起きたときに調整する全国労働者評議会及び公務員評議会で、そうした問題が解決されることになります。現在、私どもで力を入れているのが、社会対話のソーシャルダイアログの促進です。特にILO の協力なども得て、促進を図っています。この社会対話を図るというのがベナンでは非常に難しい状況にあります。それは、ナショナルセンターがたくさんあるのに比べ、経営者団体はまだ一つしかないためです。結論として、今申し上げたような社会経済状況の中で、ベナンで労働組合として必要なのは、まず力をつけること。武器を持つことです。武器とは何かというと、グローバリゼーションについての新しい知識やデータを持つこと。それから今政府が地方レベルでのいろいろな組織の統合を図っていますが、その統合をさらに強化していくことだと思っています。労働組合としては、すべての労働組合がそうした準備をして新しい時代に挑戦していきたいと思っています。そのためにも労働教育というのが非常に重要な役割を果たします。労働運動や経済に関する情報の適切な運営が必要です。