2002年 ジンバブエの労働事情

2002年6月19日 講演録

ジンバブエ労働組合会議(ZCTU)
エドウェルタリンガ

ジンバブエ商業労働組合副会長

 

国内の状況

 スワジランドやザンビアと似たような状況です。スワジランドでも非常に抑圧的な法律があるということですが、ジンバブエでも同じような状況です。新しい抑圧的な法律として、ポサと呼ばれるものがあります。このポサというのは、パブリックオーダー・アンド・セキュリティー・アクト(Public Orderand Security Act)というもので、秩序、治安を維持する法律です。この法律によって、一般の人々、それから労働者は屋外において集会を行なうことが禁止されています。別の法律でストが禁止されています。また、最近行なわれた選挙も問題があり、この選挙について現在法廷で争われています。
 ZCTUの前書記長のモーガン・チャンゲラ氏は、現在、民主的な変革を実現するための運動を行っていて、新しい野党のリーダーとなっています。
 次に、経済の面では、ジンバブエの経済は農業を基盤としており土地に依存しています。現在、白人所有の土地を再配分するための新しいプログラムがつくられています。このプログラムは経済に影響を及ぼすことになると思われます。しかし、ジンバブエの現在の政治的社会的不安定さのために、ジンバブエに対して積極的に支援する組織はありません。
 現在、ZCTUは野党と協力していますが、現政権はそれに対抗するために、別の労働組合を作りました。この別の組織はジンバブエ労働組合連盟(ZFTU)と呼ばれる組織で、ほとんどが退役軍人によって構成されています。ジュネーブのILO会議にZCTUが招待されたのですが、政府はZFTUもジンバブエを代表して出席すべきだということを主張しました。ZFTUの資金も政府が援助をするということでした。ZCTUの加盟組織は38あります。ZCTUは、この38組織からからさまざまな援助を得て、現在の状況を乗り切っていこうとしています。
 主要企業は事業所を閉鎖したり、あるいはほかの国に拠点を移したりしています。例えば南アフリカ、ザンビア、スワジランドなどに移しています。多くの労働者が解雇され、そのためZCTUは多くの労働組合から法的な助言を求められています。ジンバブエでもパートタイムの数が増えています。そのため組合の財政基盤が揺らいでいます。
 ZCTUの財政は、参加組織からの加盟費に依存しています。したがって、今後数カ月は以下の3項目に主眼を置いていくことになりました。まず1つは、大規模な組合員獲得のキャンペーンを行おうということです。それによって、入ってくる組合費を増やして労働組合が経済的に自立し、その活動を継続できるようにしていこうというものです。2番目は、女性、若者向けの教育プログラムです。女性や若者が積極的に組合活動に参加するようにということが目的とされています。それから、賃金・給与の交渉は3月から7月に行われますが、ZCTUの経済部門はこの交渉に向けて、賃金や給与に関するポジション・ペーパーの作成に忙しく働いています。
 また、先ほどの大規模な組合員獲得キャンペーンを行うために、各労働組合に対して、例えば交通手段、人的資源、人を提供するという援助を行っています。また、教育部のほうは教育マニュアルを作成しました。そして、組織化部門の援助を受けて、役に立つと思われるところでは、労働関係のフォーラムを行っています。