2000年 モザンビークの労働事情

2000年9月27日 講演録

フロレンシオ・ケターネ・ズングーゼ
モザンビーク労働組合組織教育センター副委員長

 

モザンビークの労働事情

 私の国には2つのナショナルセンターがあります。私の所属しているナショナルセンターは13の組織を統一しています。もう1つのナショナルセンターは3つの組織で構成されています。そのほかの労働組合としては、新聞記者、教員、年金者の労働組合もあります。年金受給者の組合は、どちらのナショナルセンターにも所属していませんが、OTM、私の所属しているナショナルセンターのほうを支持しています。以前、モザンビークの労働人口は26万人でしたが、世界銀行とIMFの計画による構造調整に基づいて行なった政策により9万人の労働者が解雇され、現在は17万5,000人に減ってしまいました。そのうち組織率は59%で、OTMが組織化しているメンバーは10万8千人です。

失業と貧困について

 労働組合の一番の課題は、失業率です。IMFと世界銀行の指導によって行われた民営化による失業が一番の問題です。さらに、経営者の経営能力が乏しいために、競争力がなく、倒産に陥ってしまうケースも多くあります。最低賃金は、ドルで換算すると月に約35ドルで、日本の1日分の賃金よりも低いで
 1987年からモザンビークは自由経済の国です。今年初めに洪水やサイクロンなどの災害にあい、国内の社会経済のインフラが破壊されたにもかかわらず、国内は確実に成長しています。例えば、1999年を例に挙げますと、国内総生産は9%成長し、インフレ率は2%です。
 先ほど申し上げましたように、世界銀行とIMFの許可による構造調整計画推進の一環として、公益事業の民営化が進められています。しかし、国の経済は発展しているにも拘わらず、労働者やその家族の状況は改善されてはいません。国民の60%は完全な貧困状態の中で生活をしています。すべての子供たちが学校に行けるわけではありません。すべての子供たち、すべての労働者が病院に行くこともできません。幾つか病院もありますが、多くの国民は十分な医療を受けることもできません。労働者の社会保障システムも十分ではありません。失業率も犯罪率も高く、人々のモラルも低下してきています。

ナショナルセンターの今年の活動目標

 私共の今年の政策は、組織の強化と、拡大です。多くの労働者が、労働組合というものを理解していないので、彼らに説明し、組織化していきたいと思っています。その他には三者構成でさまざまな社会問題を改善していくことです。そして、情報を敏速に提供していくことをめざしています。例えば、北部の人が、南部で何が起きているか、中央で何が起きているのかという情報のアクセスに大変時間がかかりますので、情報をもっと早く提供していきたいと思っています。このようなことを今年一年の活動目標として掲げています。さらに5年計画もあります。それ以外には、第4回ナショナルセンター大会を実施する予定です。このような私たちの目的を行動に移すために、さまざまなキャンペーンを行います。大規模、小規模なセミナー、ワークショップなどを行って、労働組合員たちを参加させていきたいと思います。
 さらに、もう一つの問題は、私たちの組織の財源です。財政面で大変困難な状況にありますので、自立を目標としています。機材なども充分にありませんので、組織を強めるためにそのような活動をしていきたいと思います。
 さらに、国際労働組合の連携も強めていきたいと思っています。日本に来られたのも、国際関係を強めるということでは大変有意義だったのではないかと思います。