1999年 モーリシャスの労働事情

1999年9月22日 講演録

ナルデオ ランチムン ロイムスク
プランテーション労働組合 委員長

 

グローバル化への対応

 2つのことに絞って説明したいと思います。1つは、グローバル化とその影響、もう1つは民営化です。
 モーリシャスは多角的な経済基盤を持っています。その柱の1つとして、砂糖産業が経済風景を圧倒しています。しかし、世界経済の自由化が進むにつれ、政府は砂糖産業が国際市場でもっと競争力を持てるように、この産業の中央集権化と近代化を許可するという正しい決定を、正しい時期に行いました。砂糖産業に関係を持ち、また半世紀以上にわたりその発展を望んできた責任ある労働組合として、我々は製糖事業を近代化する必要があると考えています。来年、我々は第3千年期に入ります。我が国で最も古く、私が委員長を務めていますプランテーション労働者組合は、その社会的パートナーたちと対立するつもりはありません。なぜなら、我々は政府の決定による砂糖投資基金を通じて、砂糖産業の株主となった労働者の利益を確実に守るために、健全な労使協力、及び恒常的な対話を維持するという点で、近代的組合主義を信奉しているからであります。
 モーリシャス砂糖生産者協会と組合との間で行われた実りある交渉の結果、中央化と近代化の過程で労働者が損害をこうむることはないとの確約を得ました。労使協力のおかげで、一方では集中訓練への投資が可能になり、労働者は技能、ノウハウ、経験を持った専門家になって新しい技術に適応し、経済発展に効果的に寄与できるようになり、もう一方では、効率が上がり、生産性が助長され、砂糖産業がしっかり生き残って、繁栄できるようになりました。政府は、3者主義の精神にのっとった全国生産性競争力審議会の設立に向かっていることをお伝えしたいと思います。
 モーリシャス労働組合会議(MLC)は、また、全国生産性本部の設立を主張しています。既にMLCは労働者の利益への参加の問題を提起しています。なぜかというと、我々は生産性の向上による成果は企業の経済的繁栄の達成に積極的に参加したという見地から、経営者と労働者の間で公正に分配されるべきであると考えているからです。世界貿易の急速な変化により、1国の経済成長のためには、政府、経営者、及び組合という3者の協力が何より重要になっています。なぜなら、我々は増大しつつある社会問題や排除の問題、また失業などを無視してはならないからです。この失業の関係で、大学で資格を取った新卒者たちが、ほとんどなきに等しい労働市場にさらにどんどん入ってきているという状態です。

民営化への対応

 職場を襲っている民営化という問題。民営化プロセスは世界中で起きていて、地球上の労働者に影響を及ぼしています。この現象の犠牲者は労働者です。労働者は解雇されるか、再配置されるか、補償金を受け取るか、あるいは新しい民営化された部門に残留します。民営化に伴って多国籍企業が爆発的な成長を遂げたことは注目に値します。政府公共サービスの多くは外注になりました。モーリシャスでは、民営化計画(民主的な手続を義務づけている条項を削除する)に効果を持たせるために、法的枠組みを変える必要について圧力がかかっています。モーリシャス労働組合会議は多くの課題に直面していますが、財政上の限界のため状況に対応できていません。
 私たちは幾つかの教育活動をやめざるを得ませんでした。MLC、モーリシャス労働組合会議とその加盟組織におきまして、この問題と能力育成に適切に取り組まねばならないという気持ちが強くなってきています。