2013年 ウガンダの労働事情

2013年12月13日 講演録

ウガンダ労働組合組織(NOTU)
ステファン・ワフラ・バラサ(Mr. Stephen Wafula Barasa)

園芸・サービス産業労働組合書記長

 

1.ウガンダの労働情勢(全般)

 ウガンダには現在2つのナショナルセンターがあり、加盟労働組合は40を数える。うち20はウガンダ全国労働組合組織(NOTU)、18は自由労働組合組織(COFTU)に加盟し、残る2つは独立労働組合である。ウガンダの労働関連法は全労働者に労働組合加入を認めており、1995年憲法の修正条項29、40条にも明記されている。しかし、憲法や労働関連法の条項の実施が不十分であることが原因で、労働者の多くは労働組合に加入していない。
 失業率も高く、労働力人口1100万人のうち有給雇用に従事する者は約600万人に留まる。一方、『最低賃金法』の可決に向けた政府の取り組みも熱心とは言えず、労働者の多くは低賃金に甘んじている。ウガンダには労働裁判所や独立した労働省が存在しないため、身近な労働事項は通常の裁判所で処理、解決され、他の労働関連問題についても非効率的な部局やジェンダー・労働・社会開発省で個別に処理されている。
 所定労働時間は1日8時間、週6日以内と決まっているものの、多くの経営者がこれを尊重していない。基準が実行されないことが問題である。労働組合の組織化に当たっては、組織化を望まない経営者が警察署に訴えたり、地元の議会議長や有力政治家に訴えたりして組織化を阻む運動をする。

2.労働組合が現在直面している課題

 ウガンダの労働組合は期待通りには発展していない。その原因として、非協力的な使用者、労働問題への警察や軍隊の介入、雇用形態のパートタイム化、労働組合活動への政治的介入、労働裁判所の不在および最低賃金が存在しないということがある。
 労働裁判所がなく、通常の裁判所で取り扱うため審議に時間がかかり、判決が出るまで5年くらいかかることが多い。

3.課題解決に向けた取り組み

 4つの問題、すなわち、労働裁判所の設立、独立した労働省の設立、最低賃金の制定、年金部門の自由化反対――これらの問題を全面的に解決する目的で、デンマーク労働総同盟(LO)、デンマーク公務員・俸給従業員連盟(FTF)からの経済支援に基づき、推進戦略が開発され、これまで年金部門の自由化反対キャンペーンを実施してきた。さらに、年金部門自由化への反対法案を策定中である。最低賃金や労働裁判所に関する活動としては、国会議員、労働組合幹部、市民社会団体、省局庁を招いて会議を開催する計画が進められている。
 ウガンダには移民労働者が存在するが、彼らを組織化する方法を定めた法律条項は存在しない。移民労働者や季節労働者の労働条件を改善するにあたってはNOTUの関与が必要であると考える。
 また、NOTUが力を入れているのがジェンダー分野で、すべての加盟組織に女性委員会を設置し、女性労働者組織化の予算を組んだ。女性比率割り当て方式などを使い、組合の役職の半数を女性にすることは実現できている。