2000年 ウガンダの労働事情

2000年8月2日 講演録

アーネストキネーネ
ウガンダ電力・関連従業員組合書記長兼NOTU 中央執行委員

 

NOTU が抱える課題

 ウガンダの人口は約2,000 万人であります。そのうちの約1 %がいわゆるフォーマルセクターに従事しています。ウガンダは基本的に農業を中心とした国家であり、人口の大半はいわゆる農民としての生活をしています。現在ウガンダでは、いわゆる構造調整プログラムが実行されており、この結果、ほとんどの国営企業もしくは機関が民営化を迫られ、あるいは、民営化されております。その結果、多数の従業員が人員整理により解雇され、このような人たちが非常にふえているという状況を招いております。しかしながら、プロフェッショナル、いわゆる専門職を持っている人たちは、ウガンダに参入してきているNGO (非政府団体組織)によって吸収されているという状況も一方でございます。次に、政府がフォーマルセクターにおけるその雇用開始年齢を16 歳に現在設定しており、この16歳という層の大半がいわゆるカジュアルレーバー(正規ではない労働)に従事しております。というのも、一般的に中学校を卒業し、義務教育を終えて、臨時的に不定期な労働を行っている子どもたちが多いということです。
 政府によって設定されている定年は60 歳です。しかしながら、この60 歳を目前にしている人たちの大半が人員整理に遭っており、実際に定年を迎える前にはもう既に退職をしていることが多くなっております。また、実際に定年を迎えてしまうと、再雇用先を見つけるのは非常に難しく、可能性は非常に小さいです。ですから、ウガンダにおいての問題の1 つは、やはり再就職訓練、いわゆるキャリアを再度見つけるための訓練ですが、実際にはこのような施設や制度というものはまだ完全に出来上がってはおりません。
 次に、中小規模の産業・企業についてお話しします。政府としましては、国においていわゆる小規模な産業、もしくは企業を設立することを奨励しております。それは、いわゆる国が管理をしている財政プロジェクト、いわゆる資金を提供するミクロ・プロジェクトによっての設立を奨励しているわけです。この制度により、大学(カレッジ)を卒業した人たちが雇用を提供されるということで成功をおさめています。しかしながら、こういった卒業生の多数はインフォーマルセクターに従事しています。
 次に、最低賃金ですけれども、ウガンダ政府はその際、低賃金を設定しているわけですが、今日において、物価が非常に高くなったことを考えますと、その物価の上昇に追いついていないのが現実です。そのために、私どもNOTU におきましては、いわゆる健全な最低賃金を設定するようにと政府に要求をしております。しかしながら、これに関して前向きな返答は、政府からは来ておりません。単に、健全な適正な最低賃金というものが国において欠如しておりますので、いわゆるインフォーマルセクターにおける経営者は、従業員・労働者から搾取しているという状況になっております。
 組織もしくは企業などを民営化することが人員整理につながったということはお話しいたしましたが、これによっていわゆる人員整理に遭って、例えば、お金をもって解雇された、もしくは離職をした人たちも、大半の人はインフォーマルセクターに関してはよく知らなかった、もしくはインフォーマルセクターにおいての職に対する能力を持っていなかったということで、あまりよい状態にはなっておりません。実際に、今、既にある雇用の職の数が学校を卒業する人たちの数を下回っていますので、かなり多くの学校を卒業した人たちが職を探し続ける、職にありつけないといった状態になっています。