1999年 ウガンダの労働事情

1999年6月16日 講演録

イマキュレイト・オーマ
全国林業・農業労働組合 地域女性コーディネーター

 

NOTUの現状

 NOTU、つまりウガンダ全国労働組合機構は、1973年、政府の法令29号によって設立されました。この布告あるいは法令29号によると、すべてのウガンダの労働組合はNOTUに加盟しなければなりません。唯一のナショナルセンターです。NOTUに加盟している組合数は17組合です。
 NOTUの一番上にある機構は書記局です。その書記局を構成している幹部は、委員長、副委員長、事務局長、副事務局長、財政局長、副財政局長です。
 このナショナルセンターには3つの局があります。1つは教育訓練局、もう1つは研究経済局、最後が女性局です。この3局の長はすべて女性が占めています。
 NOTUはこのところ大変な数の組合員を失っています。10万1,500人から6万2,647人に1995年の統計では減ってきています。今ではもっと減っていると思います。このような組合員の喪失はSAPが原因です。そして、人員整理の対象になった人たちは、今日、インフォーマルセクターと呼ばれている部門で職を見つけました。したがって、NOTUは今日、そのインフォーマルセクターの人たちを組織化するという大きな課題に直面しています。もちろんNOTUはこの大きなチャレンジに闘う意思はありますが、幾つかの障害があります。

NOTUの活動

 NOTUは最大の優先課題として、組合員の訓練に重点を置いています。幾つかのセミナーとワークショップをこの2年間に開催してきました。その目的は、組合員に次の問題に対してもっと意識を高めてもらうためです。その問題とは、児童労働、HIV(エイズ)、インフォーマルセクターの存在、最近のグローバル化と言われる経済動向などです。最初はこのセミナーやワークショップが対象としたのは、組合の事務局長レベルの人たち、女性リーダー、NOTUの上級幹部、それから若い組合指導者たちです。
 NOTUは、またさらにその組合員に対し、今変化しつつあるコンピュータ環境に対応するために、コンピュータ訓練を確保してきました。そのための資金として、政府から受けた資金を使っています。このプログラムはことしの3月に開始されました。
 オランダ政府は児童労働について大変熱心で、この問題を扱うために3者計画を建て、開始しました。NOTUは現在、政府に働きかけて、児童労働に関する、つまり最低雇用年歳に関する第138号条約の批准を要請しています。
 次にインフォーマルセクターに関してですが、NOTUはこの組合員をこの問題についてもっと敏感にさせなければいけないという仕事があります。このセクターというのは、よく知られているように、従来は労働運動にとって一種の脅威をもたらしてきたセクターです。というのは、安い労働力を提供する部門だからです。しかし、労働運動としては、このままこの部門の労働者たちが搾取され、嫌がらせを受け、不安定な状態に置かれたままにしておくということはできない状態になってきています。そこで、今日ではNOTUはこの部門の人たちを組織化するということが責任となっています。この部門の労働者のほとんどは女性であり、その人たちは自分の権利を勝ち取るために戦っています。
 NOTUという組織は、労働者の最高のポジションにいます。それは、ウガンダの憲法、労働法によって法的に認知された機関だからです。

NOTUと女性

 女性が労働運動において指導的な役割を果たすにはいろいろな障害があります。その1つの要因が、女性が3つの役割を持っていることです。労働者であり、妻であり、母親であるという3つの役割を果たしているからです。それによって指導的な地位につくことが難しくなっています。先ほど3つのNOTUの局の長はすべて女性だと言いましたが、事務局には1人も女性はいません。そこで、私たちはNOTUにおいて女性委員会を結成することにしました。それに関しては、もう既に加盟組合において女性委員会が設立されています。
 NOTUの女性委員会は、英連邦労働組合評議会東アフリカ部門と協力して、今のような女性が指導的な役割を果たしていないという異常な事態を改善するために努力しています。そのために事実調査団を結成し、積極的な指導的な役割を果たしている労働組合の女性が何人いるかということを調べてみました。ただ、その調査の結果はまだ発表されていません。

NOTUと政府の関係

 最近NOTUは政治的な組合運動をすることに決定しました。それは旧式な時代おくれの労働法を変えるためです。その関係で、最近何回か政府と会合を持ちました。その結果として、政府は労働法改正のための検討委員会を設立しました。この委員会は労働者と使用者と政府の代表からなっています。ただ、結成はされましたが、まだその仕事を開始していません。

NOTUの広報活動

 NOTUには『NOTU・スピークス』、(NOTUの発言)というニュースレターがあります。しかし、ここ数年間発行が停止状態でした。それは資金が不足していたからです。しかし、ただいまここで私がこの話をしている現在、再発行することになり、その最初のニュースレターがたった今作成されているところです。このニュースレターは労働者が意見を社会経済問題、労働問題について発表する場を提供しています。これは季刊、1年に4回、組合員には無料で配布されています。

NOTUの当面している課題

 NOTUというナショナルセンターは17の加盟組合の活動を調整していますので、大変忙しいナショナルセンターであります。しかし、輸送の点で大きな問題を抱えています。というのは車がありません。役員がその任務を果たすために必要な車がありません。3つのNOTUの局はすべて女性がつかさどっていますが、この女性の役員たちは、一般の公共交通機関を使って活動を調整するということが非常に困難です。
 NOTUはまた、インフォーマルセクターの労働者を組織化するという大きな課題を抱えていますが、それに必要なさまざまな資源を欠いています。幾つかのそのための計画が立てられました。中にはインフォーマルセクターの労働者を次の部門で教育しようというする計画が入っています。それは効果的な事業経営、簿記、そういう計画を立てましたが、まだ何も実は開始されていません。
 インフォーマルセクターの労働者たちは、私たちと手をつないで自分たちと活動を行うことにしました。彼らはまだ団体としては認められていませんので、私たちと一緒に活動しようとしています。
 私はこのように経験とチャレンジについて皆様と分かち合うことを通じて、ウガンダの労働運動に貢献できるのではないかと大きな期待を抱いています。