1999年 タンザニアの労働事情

1999年6月16日 講演録

グレイス・パトリック・カランジェ
タンザニア自由労働組合連合(TFTU) 教育部副書記

 

 タンザニアはアフリカの東部に位置しています。総面積は94万5,000平方キロメートルです。人口は1990年の国勢調査によると3,000万人でしたから、それ以後増えていると思います。
 1965年にタンザニアは独立いたしました。毎年2.8%の人口増加率です。我が国には独自言語があって、スワヒリ語と呼びます。タンザニア人は全員この言葉を話すことができます。我が国の経済は主に農業に依存しています。工業化はあまり進んでいません。

雇用創出と組合活動

 労働運動は既に独立以前から始まっています。タンザニア自由労働組合連合、このTFTUは1995年に結成されました。TFTUには11の加盟組合が所属しています。11の加盟組合の組合員総数は35万1,324人です。全就業人口が70万人程度で、そのうち約半数が組織化されています。組合員数は徐々に減ってきています。というのは、SAPと経済のグローバル化の結果です。
 失業はタンザニアの大きな問題となっています。就業人口は70万人ですが、労働可能な人口は1,500万人です。その1,500万人の中で仕事があるのが先ほどの70万人。それに加えて、毎年60万人が新しく労働人口に加わってきています。
 この数字を比較すると、我が国においていかに仕事が必要であるかということがよくわかるかと思います。毎年60万人の若者が小学校、中等学校、大学のどれかから卒業して、新しく労働人口に加わって職を必要としています。ですから、雇用への要求がどれだけ強いかということがわかると思います。
 TFTUは次のような構造を持っています。それによって民主的に運営されています。まず一番初めに全国大会があります。それには各加盟組合から20人ずつ、それに加えてTFTUの最高執行部の人たちが加わります。5年ごとに全国会議が開かれます。ただし、緊急事態の場合は臨時大会が開けます。
 それに加えて、次に全国評議会があります。これは毎年1回開かれます。全国評議会のほうは、各加盟組合から6人の代表が参加し、それに加えてTFTUから5人の委員が入ります。
 その下にあるのが全国執行委員会です。それは1年に4回開かれます。それに出席するのは、各加盟組合から3名、それに加えて連盟の執行部から6人です。
 TFTUにおける選挙手順というのはかなり民主的です。組合員であればだれでも、どのポストについても立候補することができます。これは連合レベルでも、加盟組合レベルでも同じです。タンザニアの労働組合運動では、女性が組合運動に参加するように奨励しています。
 次にTFTUの運営についてですが、このナショナルセンターであるTFTUでは、事務局長が最高執行幹部です。この事務局長は2人の副事務局長によって補佐されています。1人は本土部分の仕事をし、もう1人は島島の部分の仕事をします。それ以外に各局があり、その長の人たち、それから技術スタッフの人たちが最高執行者である事務局長を助けて仕事をしています。
 連合には4つの部門、1局があります。総務部、管理部、健康安全部、女性部、教育局です。
 タンザニアが独立してから、労働組合運動はOATUU法に従って組織されてきました。もう1つの法律は労働組合規則ですが、その規則では、自由な産業別組合は許されていませんでした。TFTUは1995年に結成されたばかりで、加盟組合はまだ登録されていません。というのは、今まだ効力があるのはOATUU法ですので、そこでは登録ができないわけです。
 TFTUの結成以来、タンザニア労働組合運動では、法律を改正しようと運動してきました。その結果、1998年11月に政府が法改正案を提出し、それが議会を通過しました。それによって産業別組合が結成できることになりました。ですから、間もなくそれらの新しくできた組合も登録が可能になると思います。