2002年 マラウィの労働事情

2002年7月17日 講演録

マラウィ労働組合会議(MCTU)
スンドゥズワヨキロンマディセ

マラウィ電力労働組合会長

 

国内の状況

 マラウィの実情を見ると、やはり何かが間違っていると思います。最低賃金は20ドルであるにもかかわらず、一方には4,000ドル、5,000ドルという莫大なお金を稼いでいる人もいます。また、生まれて大きくなるまで、全く身につける衣類もなく過ごしている人たちもたくさんいるにもかかわらず、一方では、ベンツを乗り回している人たちもいます。

MCTUの活動方針

 まず最初に、マラウィが独裁主義から民主主義へ変るに当たって、MCTUは重要な役割を果たしてきました。社会に変化をもたらす上で、労働組合が大きな役割を果たしたにもかかわらず、ひとたび民主主義になってしまうと、労働組合は政治面で大きな関わり合いをしてきませんでした。現在では政治家に任せ切りという形になっていて、労働組合はテーブルに十分な食事を確保するといった。日常的な問題に終始しているのが実情ですマラウィも重債務国の一つで、累積債務を抱える貧困国に対する対策として、貧困撲滅に関する戦略計画を提出しなければなりません。
その目的は、累積債務を抱えている貧困国が、その債権国に対して、債務の返済を免除される代わりに、その資金を貧困撲滅のために使うことになっており、そのための戦略計画書を提出しなければならないことになっています。
こういった貧困撲滅に関する戦略計画書を作成する上でも、MCTUはコンサルテーションを通じて協力をしてきました。また、国家の予算編成のときも、MCTUがコンサルテーションをすることになっています。
社会的な問題にも、MCTUは参加をしています。例えば政府機関や非政府組織と協力して、男女平等の実現のために努力をしています。またHIV/エイズの問題に関しても、MCTUは対策のために参加をしています。
今年は労働者の組織化を強化することが活動方針の重要な点です。組織化を促進するために、まず組合員の勧誘のためのキャンペーンを張っています。また、弱小の労働組合の強化の対策もとっています。
それからまた、労働運動を世界的な課題あるいは国家の課題に合わせて再編していく努力も行っています。これを達成していくために、かなりの資金と人材を使って、新しい分野で組合員を勧誘しようとしています。どういう新しい分野で組織化を進めたいと考えているかというと、例えばグローバル化の結果、IT分野やサービス分野が拡大してきているので、そういったところで組合員を勧誘していきたいと考えています。それから、まだ今までのところあまり組織化されていなかった産業分野もありますので、そういった分野でも組合員の勧誘を行っていきたいと考えています。
弱小の労働組合の強化の面では、弱小組合が組織を強化して、組合員を増強することによって、組合員の数が増加するということになりますので、かなりの資金を使って、弱小組合を助けています。
もう一つ、MCTUの直面する問題として、組合規約の見直しがあります。グローバル化が進んでいますし、最近の変化には激しいものがあります。従って組合の規約自体が古びたものとなってきてしまっているので、最近の傾向により合った形の組合規約の見直しを行っています。