2003年 チャドの労働事情

2003年11月12日 講演録

チャド労働組同盟(UST)
パライ ゴノタ

チャド医療・社会事業関連労働組合 青年担当委員

 

国内の状況

 最近の大きな事件は、国民議会の改選です。今回は、民主化されて2度目の国民議会の選挙です。私どもの国の主な経済活動は、農業と牧畜です。また、これに加えて、油田開発も大きな1つの産業となりました。ドヴァにあります油田の開発が大きな経済活動となっています。
この油田は、エッソ、ペトロナス、エクソンが開発しています。そして、これらの会社は南部サハラの大きな投資会社から投資を受けてこの開発を行っています。開発事業は、今後25年間続くことになっています。そして、ドヴァで開発された原油が、パイプラインを通じ、1,000キロ先のカメルーンのクリビーまで届けられています。ここで開発された最初の原油は、2003年9月から国際市場で販売されています。
社会的な事柄についてお話しします。一般的に、チャドの国民は、大変貧困にあえいでおります。チャドは、世界で最も貧困とされる国の1つです。公共部門の労働者が受け取る給料では、とても生活を賄うことはできません。確かに、首都ジャメナでは、給与は定期的に支払われていますが、地方に行けば、4~5カ月先まで遅延されています。
先ほどの油田開発についてですが、その油田周辺地域の労働者や住民に対し、良好な影響を与えております。この油田地域の労働者は、ほかの地域住民や公共部門の労働者に比べ、労働条件や生活条件が恵まれています。チャド国民は、この油田開発によって、貧困状態から抜け出すことができるのではないかと大きな期待をしています。
私どもの国では、まだ人権問題が残っています2003年に私どものナショナルセンターと政府との間で協定が結ばれました。この協定締結に至っては、私どもUSTが数多くのストライキを行い、政府にこの協定を結ぶように働きかけました。
この協定を結ぶことにより、幾つかの点で労働者の状況が改善されました。また、政府にとっても、この協定は有利に働くものです。なぜならば、この協定には、2005年までナショナルセンターはストライキを避けるように努力するという文言が盛り込まれているからです。

USTの活動方針及び具体的な運動方針

 USTは、政府が行おうとしている幾つかの民間企業閉鎖について闘争しています。また、国民議会の選挙においては、USTはこの選挙が円滑に行われるように傍観者の立場をとっていました。また、原油開発会社は、彼らの下請会社について、議論することを避けてきました。なぜなら、これらの原油関係の会社は、労働者をできるだけ多く搾取しようとしていたわけからです。しかし、USTは努力して組合を組織することに成功しました。
また、我々は、予算の問題についても、さまざまな問題に直面しております。組合費を十分に集めることができないため、さまざまな労働組合としての活動が阻害されております。特に、職業教育の面において多くの活動が阻害されております。これらについては、今後、改善してまいりたいと思います。