2005年 マダガスカルの労働事情

2005年11月16日 講演録

マダガスカル労働組合連盟(FMM)
マルト ラザフィマリナ

総務担当執行委員

 

 私は、マダガスカル労働組合連盟(FMM)に所属している。FMMの活動及び現在直面している問題等について話をする。
FMMはマダガスカルで最も古い労働組合であり、そして最も尊敬を集めている組合である。FMMは長年、特に人材育成の部分で、マダガスカルにおいて大きな責任を果たしてきた。FMMは、11の地方組織、女性組織、若者組織、教育にかかわる組織によって構成されており、これらすべてがナショナルセンターに直結している。組合員数は1万5,000人で、これらの組合員が中央執行部による指導を受けおり、中央執行部の最高責任者は書記長である。中央執行部は6人のメンバーから構成されており、そのうち3人が男女比率となっている。この中には4つの産別労組があり、テレコミュニケーション、農業従事者、公務員、それから他の職業、すなわち商人であるとか工芸品を作っている人たちなどの団体である。
私たちの主な政策は、労働者の権利を守ること、そして社会的、経済的な発展に参加することである。主な活動内容は、啓発・人材養成だけに限ったことではない。私たちは、基本法の担当省庁とともに、基本法の徹底を活動の一つとしている。この中には、基本法の地方法である農村法の整備も含まれている。また、教育・啓発分野については、様々な分野から行っているが、特に外資系企業の労働者の教育・啓発に力を入れている。
次に、私たちが直面している問題としては、企業の責任者が法を尊重しないということがまずあげられる。さらに、その法が社会の現状に、特に民間企業における現状に合っていないという問題がある。特に外資系の企業においては非常に労働条件が悪い。衛生状態の悪い中で仕事をしているという状況もあるし、労働組合創設そのものが禁止という企業も存在している。労働者はまるで現代の奴隷のような状況に置かれている。
国の政策がこれらを整備しようという意思がないのが問題である。このような国の意思がないために、雇用の保障は得られず、社会保険も創設されないため、しばしば労働者は失業問題その他のさまざまな問題の犠牲者となってしまう。
また、マダガスカルの国民の80%は農作物を作ったり、農場を経営して動物の世話をしていたりする農民、農業従事者である。これらの人々は、全く組織化されておらず、現在の労働法の恩恵を受けていない。だからこそ、農村法の整備が必要であり、貧困対策の一つの切り札となると思われる。
また、一般的にも、労働組合組織率が非常に低く、たかだか12%にすぎないため、組織化されていない人たちは、自分たちの労働者としての義務も権利も知らないままの状況にいる。だからこそ、私たちは全ての企業が労働者の権利を徹底するようにしていきたいと思っている。