2003年 ガーナの労働事情

2003年6月18日 講演録

ガーナ労働組合会議(GTUC)
ジョシュア アンサー

木材・木工労働者組合 事務局長

 

ガーナにおける労働組合活動

 1920年代のイギリスの植民地支配の時代にさかのぼります。労働組合の活動によって、イギリス政府が労働省を1938年に設立せざるを得ない状況になりました。それによって、労働組合の登録が行われました。この登録と規制に関する法令が1941年に可決されています。
14の組合が登録を行いました。その組合員数は6,030人ということになります。この登録がきっかけとなって、黄金海岸労働組合会議、これは現在ではガーナ労働組合会議(GTUC)になっています。1945年にGTUCが設立されました。GTUCは、さまざまな困難に直面してきました。まず第1点は、1971年9月にGTUCが廃止されました。これは、ドクターK・A・ブシアが率いる進歩党政府によって廃止されました。しかし、1972年にはI・K・アケアムポング将軍が率いる最高軍事評議会政府によって、GTUCが復活しています。
次に、1982年にはGTUCの指導部が追放されています。これは、ALU(地方組合連合)という労働者の組織によって、このような排斥が行われました。これは、航空大尉であるJ・J・ローリングスが率いる暫定国防評議会政府時代の初期の話です。
しかし、このALUの活動スタイルが非民主的であったために、1983年にGTUCは臨時の大会をクマシにおいて開催しました。そこで、選挙で役員を選びました。以来、GTUCは、民主的な組織としての役割を果たしてきています。
最近、政府が2003年の労働者に対する新しい最低賃金の方針を明らかにしました。それに対してGTUCは不満を表明しています。政府は三者構成の委員会において、議論を尽くさないまま急いで新たなこの賃金に対する方針を発表しました。この政府による方針は、労働者によって拒否されています。そして、GTUCの運営委員会は、次のような見解を持っています。最終的な方針というものは、三者構成による委員会の場でなされるべきであったということです。
社会的パートナーたちは、国家三者構成委員会を強化することを提案しています。これは、事務局を設けることによって委員会の強化を行い、経済的、社会的な問題に関するよりよい、そしてより定期的な協議を行うようにすべきだというものです。
この所得の問題に関する取り組みとして、社会的パートナーたちは、この所得問題に関する議論を行って、国家的な所得政策のはっきりとした土台づくりを2003年の終わりまでに行いたいと考えています。
次に経済です。ここ数年間にわたって、労働組合会議は、国家の政策の策定、そしてその実施に当たっては、より多くの関係者を関与させるべきだということを主張してきています。そしてそれによって、政策策定のプロセスの質が向上し、また実施の効率が上がることを願っています。
国家経済フォーラムに関しては、GTUCは強く後押しした組織の1つです。この国家経済フォーラムは、毎年会議を行って、活動の見直しを行っています。
ガーナで行われた構造調整のプログラムに関して、労働組合会議としては、確かにこの構造調整はまずGDPの成長に大きく貢献し、インフレの削減にも大きく貢献しているということは認めています。しかしながら、そのような成果は、社会の大多数の人々の福祉を犠牲にして達成されたものだという見解を抱いています。
ガーナを含むアフリカの諸国は、全体として個人と集団の能力を向上する機会を設けるという方針を必要としています。それによってみずからを向上させ、ひいては自分たちが住む社会の成長に、あるいは発展に貢献できるようにすべきだという考えを持っています。

GTUCの状況

 ガーナにおいて労働組合の運動というのは非常に活発です。組合率はフォーマルセクターの被雇用者においては、74%に達しています。これは、ガーナにおいて、労働組合がかなりしっかりとした組合員の基盤を持っているということになります。フォーマルセクターの雇用においては、割合が低く、フォーマルセクターにおいては組織率が高く、またインフォーマルセクターにおいては組織率が低いという状況にあります。これは、労働組合運動にとっては、1つの大きな課題になっています。私たちはガーナの労働者を組織して、彼らの賃金や労働条件の向上に取り組んでいかなくてはなりません。
GTUCは、ここで新たに努力を傾注して、組合員数の減少に取り組み、その問題を克服することによって、交渉においての新たな力を獲得し、政治的な会話に影響力をもっと及ぼしていかければならないと考えています。
また同様に、内部の教育をさらに向上させ、また増加させていこうということを決意しています。また、労働組合のリーダー、役員、そしてメンバーに対しても、同じように教育を行って、現在、労働組合運動が直面しているさまざまな課題に対処できるようなスキルを身につけてもらいたいと考えています。現在、労働組合と政府は大変良好な関係を持っています。
ありがとうございました(拍手)。