2000年 中央アフリカの労働事情

2000年8月2日 講演録

ノエル・ラマダン
中央アフリカ教職員労働組合副事務局長

 

USTC の沿革

 中央アフリカでは、1990 年以前は政治活動及び労働組合を結成することも禁止されていましたが、1990 年になり、内外の社会・政治の圧力を受け、複数政党主義が国に導入されることになりました。そこから我が国の労働組合の歴史も始まったわけです。
1990 年11 月に、USTC の結成大会が開かれ、1994 年、第1 回定期大会が行われました。大会の頻度は、4 年に1 度と決定され、第2回大会は1 年遅れたものの、1999 年に開かれました。皆さんもよくご存知のとおり、USTC の最も大きな目標を掲げております。これは、民主主義のために活動してゆくことであります。

国内情勢

 中央アフリカの経済につきまして概略を述べておきたいと思います。自然資源は大変豊かなものを持っており、ダイヤモンド、木材、金、ウラニウム、コットンなどを生産できる可能性はあるのですが、残念ながら、これを開発する手段がありません。そのため、世界の最も貧しい国となってしまいました。社会面では、中央アフリカの労働者はさまざまな問題に直面しており、特に官公労部門での賃金の問題が非常に大きいことがあげられます。特に公務員の給料が1 年以上遅延して、99 年の11 月、12 月分が今ごろ支払われる状況です。また、雇用の問題ですと、例えば96 年から97年にかけまして、軍部によるクーデターが行われ、その際に多くの企業が閉鎖されたため、多くの失業者を生む結果になりました。エイズの蔓延も中央アフリカが直面している問題で、特に労働者の間にエイズが蔓延しつつあることが大きな問題になっております。

USTC の課題

 1990 年、USTC の第2 回大会で、以下のことが採択されました。ひとつ、官公部門および民間部門において、単組,産別組織,地方組織などの強化を図るため、もう一度再構築することが決定されました。2 つ目は、先ほど申し上げました賃金の問題について、解決を政府に要求すると同時に、組合あるいは労働者自身が収入を得られるような手段を開発、あるいは推進していくことです。そして、最後に採択されましたのが、インフォーマル・セクターの組織化及び執行部の中につくらた女性労働全国委員会の強化です。また、この委員会を強化することにより、経済ネットワークを生み出すことです。
中央アフリカには、6 つのナショナルセンターがあり、そのうちで、USTC が最も代表的で、国内に16 ある県の組織をUSTC が持っております。国際機関との関係については、USTC はICFTU 、及びICFTU-AFRO 、そしてアフリカ労働統一機構、それからIE これは教員組合の国際産別組織であります。また、PSI にも加盟しております。さきに申し上げました目的を達成するためにも、私どもUSTC では労働教育、あるいは情報の提供、そして、それぞれの組合の能力を強化し、独立性あるいは自立性を高めていこうとしています。それらのための行動は、USTC の資金、あるいは友好労働組織からの支援により行われております。