国際労使ネットワーク等を通じた組織化による草の根支援事業(SGRA) 3カ国政労使代表者会議の開催(2月)

 国際労働財団(JILAF)は2015年2月26日~3月2日、国際労使ネットワーク等を通じた組織化による草の根支援事業(通称:SGRA)の3カ国政労使代表者会議のため、タイ王国バンコクを訪問した。当会議は、2月28日に開催され、SGRA事業実施3カ国(タイ、ネパール、バングラデシュ)政・労・使代表者の他、日本国政府など、50人が参加した。
 冒頭、主催国を代表してスラサック労働大臣は、各国代表団の来泰を歓迎しつつ、「開発途上国の社会経済の発展にとって、インフォーマルセクター労働者の生活改善・底上げは不可避」との認識を披歴し、JILAF/日本国政府に深甚なる謝意を表した。その後、主催者を代表して團野専務理事は、この間のSGRA事業の成果・実績および当該会議の意義などを説明したのに続き、齊藤在タイ王国日本国大使館次席公使、タワチャイITUC-TC代表、シリワン・タイ使用者連盟事務局長、須藤ILOアジア太平洋総局専門家がそれぞれ挨拶した。また、日本国政府厚生労働省を代表して伊澤総括審議官は、「4年目となるSGRA事業の成果/実績には目を見張るものがあり、ますますの自立的発展を期待したい」と述べ、全ての事業関係者の取り組みを後押しした。
 続いて、3カ国事業の概要説明が齋藤副事務長からあり、当該会議の位置づけなどがあらためて共有された後、事業実施3カ国の政・労・使代表は、この間の取り組みの成果と課題を報告し、他国への波及を含む相互論議を行なった。
 タイ代表団からのセッションにおいては、マノップSERC(タイ国営企業労働者関係連合)副事務局長、ピラパッド労働省労働保護福祉局総局長、ウクリットECOT(タイ使用者連盟)前常務理事およびノパドン北部作業委員会代表より、過日の国別ワークショップにおいて確認した2014年度活動の成果と課題等をそれぞれの立場から報告したのに対し、ネパール/バングラデシュ代表団より、①家事労働者と家内労働者の定義および賃金等、②タイにおけるインフォーマルセクター労働者数の推移と全国一律最低賃金、③社会保険第40条の概要、④女性家内労働者の権利保護――などの質疑があった。
 ネパール代表団からのセッションにおいては、アユッダ・ヤダフNTUC副会長、ライ労働雇用省事務次官補、アグラワル使用者連盟副会長より、同じく過日の国別ワークショップにおいて確認した2014年度活動の成果と課題等を報告したのに対し、タイ/バングラデシュ代表団より、①ネパールにおけるインフォーマルセクター労働者が直面する主な課題、②家内労働者の現状、③SGRA事業とILOプロジェクトとの連携――などにかかる質疑があった。
 バングラデシュ代表団からのセッションでは、プロミナITUC-BC代表、バニック労働雇用大臣秘書官およびサントシュ使用者連盟事務局次長より、同じく過日の国別ワークショップにおいて確認した2014年度活動の成果と課題等をそれぞれの立場から報告したのに対し、タイ/ネパール代表団より、①長期職業訓練にかかる財源と就労・就職・起業等の実現、②訓練生の選抜と男女混合宿泊型職業訓練の課題、③国の発展にとって不可欠な政府主体無償職能訓練の必要性と使用者団体による就職・就労・起業支援の重要性、④次年度SGRA政労使代表者会議の開催国――などにかかる質疑・要請等があった。
 各国セッションでは、報告・質疑応答の他、国別ワークショップで決定した2015年度活動方針(案)を全体共有した。また、今後事業の展開を検討しているラオスについても、パイロット方針を共有した。
 最後に、團野専務理事は、「本事業は各国における成功モデルとして大きな注目を集めており、自主/自立的運営に基づく社会的システムとして機能し始めている。これもひとえに熱意を持って事業展開に当たっている現地政労使関係者他の努力の結晶・賜物であり、2015年度以降は、ラオスを含め当該事業の昇華を確信している」とし、本会議を閉会した。

日程

月日内容
02月28日3カ国政労使代表者会議

参加者の様子

3カ国政労使代表者会議参加者の皆さん

会場のようす

スラサック労働大臣による挨拶

タイ代表団による発表

ネパール代表団による発表

バングラデシュ代表団による発表