中華全国総工会との共催セミナー

国際労働財団(JILAF)は、7月31日と8月1日の両日、遼寧省大連市において、中華全国総工会(ACFTU)と共催でセミナーを開催した。本セミナーのテーマは「団体交渉・労使協議制度」であった。
 セミナー参加者は、ACFTUの江広平書記、張建国団体協約部長、彭勇国際連絡部長の他、遼寧省総工会の副主席、大連市総工会の副主席、また、日系企業における工会の主席など、中国側から40人程度の参加があった。
 2日間のセミナーを通じて、①中国では、1995年に制定された「労働法」により、団体交渉(中国側の言い方では「集体協商」あるいは「集団協商」)が認められ、以降、次第に諸制度が整備されてきている②2011年の第12次5ヵ年計画では「積極的に団体交渉を推し進め、協約の締結率を上げること」という目標が掲げられた③団体交渉は徐々に浸透してきており、ここ数年の賃上げ率は13~15%で推移している④しかしながら、団体交渉の認知度はまだ低く、法制度も未整備で、専門知識も不足しているといった課題も多いことなどについて、中国側からの報告があった。
 これに対し、日本側からの報告として、JILAF・團野専務理事が「グローバル化を勝ち抜く『人』への投資」と「日本における団体交渉と労使協議制度」の二つの報告を行ない、日本が現在抱えている労働問題について、また、日本の団体交渉・労使協議の役割について説明した。さらに、連合・須田総合労働局長から「春闘における連合の役割と運動改革」というタイトルで、連合における賃上げ交渉についての報告を行なった。
 2日間のセミナーにおいて、専門的な議論が日中間で展開された。これにより、日中の相互理解を深めることができたことはもちろん、とりわけ日本側にとっては、中国の団体交渉が、中国独自のやり方で社会に浸透しつつあり、今後中国の社会発展のために重要な役割を果たしていくこと、そして、ACFTUの役割が益々重要視されていくことが改めて認識された。
 なお、今回の訪中期間中に、ACFTUの運営する従業員支援施設を視察し、事業内容についての説明を受けた。また、キャノン大連事務機器株式会社を訪問し、ここでの団体交渉についての話を聞いた。さらには、ACFTU本部、日本大使館を訪問し、昨今の中国の労働事情についての意見を聴取した。

日程

月日内容
07月30日中華全国総工会の従業員支援施設訪問
07月31日共催セミナー開催(団体交渉・労使協議制度)
08月01日共催セミナー開催(団体交渉・労使協議制度)
08月02日キャノン大連事務機器株式会社視察

中華全国総工会との共催セミナー

中華全国総工会との共催セミナー

中華全国総工会との共催セミナー

中華全国総工会従業員支援施設訪問

キャノン大連事務機器株式会社視察

中華全国総工会との会談