再招へいチーム

再招へいチームが6月3日(日)~6月9日(土)の日程で来日しました。

チュニジアの労使紛争の事例報告」(6月7日労働事情を聴く会)

6月3日から6月9日の日程で、過去に招へいプログラムに参加したアルジェリア、バーレーン、モロッコ、チュニジアの4か国9名(うち、女性4名)を再度招へいしました。

参加者は、過去のプログラムで学んだ事項から現在に至るまでの情勢の変化に関心を示し、各講師に積極的に質問し、自国の抱える労働問題の解決策を見出そうとする前向きな姿勢が見受けられました。とりわけ、日本の長時間労働の実態に驚きを示し、時間外労働縮減に向けた労働組合の対応に期待を寄せました。

このチームは、無用な労使紛争の未然防止に焦点を当てており、中央労働委員会や連合東京への訪問、日産労連・日産労組の事例共有、働き方改革を含めた労働・社会法制をめぐる動向等に関する研修のほか、労働事情を聴く会(拡大版)「中東・アフリカ北部諸国の労働事情と労使紛争の実態」を行いました。

労働事情を聴く会では、38名の参加を得て、4ヵ国それぞれから最新の労働事情と併せ、労使紛争の状況や労使慣行等について情報を共有しました。アルジェリアからはグローバルな経済競争の激化を背景とした、使用者が労働組合の賃上げ要求を拒否した紛争事例について、バーレーンからは失業率の上昇や賃金不払に対する具体的な労使紛争事例と対処策について報告を受けました。他方、モロッコからは、近年多発している多国籍企業における組合活動の自由の侵害と労働基本権の侵害について、チュニジアからは企業と投資家間の紛争事例と電子関連の多国籍企業における紛争事例について、それぞれ報告を受けました。

プログラムの最後に、「過去の招へいプログラムの経験を労働運動や活動にどのように活かすことができたのか」というテーマで意見交換会を行ないました。参加者からは「会社から一時金支給の停止と定期昇給をカットされた際、労働組合執行部はストライキ決行の判断を下した。その後、日本では労使協議を通じて労働者の権利を獲得している事例を紹介したところ、ストライキが回避された」「日本で学んだ生産性運動の取り組みを実践し、生産性向上に対して適正な賃金の引き上げが実現され、多くの職種で25%ほどの賃上げがされた」等の報告があり、開発途上国の様々な労働課題の解決に、日本の労使関係や労使慣行、労働法制の知識が一助となっていることをあらためて確認しました。

なお、参加者からは、以下の感想が述べられました。
(1)労働事情を聴く会では、各国の労使紛争の実例報告に対し、大学関係者や組合関係者からテーマに関連する多くの質問があり、関心の高さが窺えた。(アルジェリア)
(2)日本は労使関係が良好で、お互いを真のパートナーとして理解しているように見受けられた。会社は労働組合の利益、労働組合は会社の生産性向上を大切にしている点が印象深かった。(バーレーン)
(3)日本は労使協議に基づく安定した労使関係を築いているが、労働時間が長すぎて人権が守られているとは言い難い。労働組合は労働者の労働環境改善に向けて一層の努力が求められる。(モロッコ)
(4)日本の労使関係は対立ではなく、概して対話に依拠している。その一方で使用者は圧力を行使して、労組が求める長時間労働の抑制に向けた働き方改革関連法案や、労働時間に関する国際労働基準の批准を妨害しているのではないか(チュニジア)

今回ご協力いただいた関連機関一覧

中央労働委員会(中労委)日本教職員組合(日教組)
日本労働組合総連合会東京都連合会(連合東京)

皆さまどうもありがとうございました。

再招へいチーム参加者

アルジェリア一般労働組合(UGTA)

1.氏 名Mr. Belgacem Kerfah
 所 属国立労働組合調査研究所
 役 職トレーナー兼UGTA教育・組織担当
 組合歴22年

アルジェリア一般労働組合(UGTA)

2.氏 名Ms. Hadjira Naitouarab
 所 属軽工業アルミニウム労働組合/アルジェリア成果建設センター
 役 職執行委員
 組合歴12年

バーレーン労働組合総連盟(GFBTU)

3.氏 名Mr. Jaafar Khalil Ebrahim Isa
 所 属バーレーン労働組合総連盟(GFBTU)
 役 職副事務局長(広報担当)
 組合歴20年

バーレーン労働組合総連盟(GFBTU)

4.氏 名Mr. Husain Abdulla Abdulnabi Ahmed
 所 属Foulathグループ労働組合
 役 職会長
 組合歴16年

モロッコ労働組合(UMT)

5.氏 名Ms. Naima Ambarki
 所 属エクセリア・モロッコ
 役 職事務局長
 組合歴12年

モロッコ労働組合(UMT)

6.氏 名Mr. Zakaria Ait Ali Oumansour
 所 属ソシエテ・ゼネラル銀行労働組合マラケシュ支部
 役 職事務局長兼UMT管理委員会委員
 組合歴19年

チュニジア労働総同盟(UGTT)

7.氏 名Ms. Hayet Yakoubi Ep Hasnaoui
 所 属大学教職員組合
 役 職大学教職員組合員兼UGTT組合員養成担当
 組合歴15年

チュニジア労働総同盟(UGTT)

8.氏 名Ms. Sihem Sassi Ep Mtiraoui
 所 属スワックス市初等教育労働組合
 役 職組合員
 組合歴20年

チュニジア労働総同盟(UGTT)

9.氏 名Mr. Ghaith Nafti
 所 属Saidaビスケット工場組合
 役 職組合員
 組合歴5年

参加者の様子

日本の教職員の労働実態に一同が驚いた(日教組にて)

連合ユニオン東京の労働相談対応と組織化の実践を学ぶ(連合東京にて)

労働事情を聴く会(拡大版)の開催(連合会館にて)