アジア・太洋州チーム

徳島県労福協との意見交換

1月14日から1月27日の日程で、フィジー・中国(香港特別行政区)・インド・マレーシア・フィリピン・スリランカ・ベトナムの7ヵ国から計10名(うち、女性3名)を招へいし、研修プログラムを完遂した。

なお、当該チームは今年度最後の招へいチームであり、これにより年間招へい予定者総数116名を達成した。

「日本の労働組合の役割と課題」の講義では、日本の労働運動の歴史と経済推移、日本の労働組合の現状と課題、労働組合の機能と役割(連合の概要、春季生活闘争、日本の労使関係の特徴など)について理解を深めた。

「労働運動を支える労働・社会保障法制」の講義では、労働法制の概要、労働組合法と労働基準法、社会保障制度の基本理念と全体像、社会保険制度、生活保護制度、第2のセーフティネットに関する共有があり、その後、活発な意見交換が行われた。

厚生労働省訪問では、日本の公的保険制度等について講義を受け、その後、活発な意見交換が行われた。

連合訪問では、連合の組織概要や非正規労働者の実態、2018-2019年度の非正規労働センターの運動方針と具体的な取り組みに関する共有があった。

日本生産性本部訪問では、小山次長より、生産性運動の原点や日本の生産性運動、生産性運動と労働組合、生産性運動3原則、5S・カイゼン、今後の生産性運動の課題等について講義を受け、その後意見交換が行われた。

労働事情を聴く会では、各国から労働情勢やナショナルセンターが直面する課題等について報告を受けた。

フィジーからは非正規雇用の増大に伴う組織化の課題、香港からは労働協約の締結率の課題、インドは未組織労働者の対応、マレーシアはILO87条約の未批准、フィリピンは生産性向上による適正な成果配分、スリランカは労組と政党との結びつきについて、それぞれ報告した。

各国共通の課題としては、インフォーマル経済の増幅とインフォーマルセクター労働者の増大に対するナショナルセンターの対応が挙げられ、その後の意見交換を通じて各国の労働事情について双方で理解を深めた。

徳島県労福協訪問では、労福協の歴史、就労支援事業、生活困窮者自立支援事業、地域ライフサポートセンターの取組みなどについて説明を受けた。その後、ジョブとくしま無料職業紹介所や仕事なんでも相談室の視察を行った。

地方連合会プログラムは、1日目テクノスクールを訪問し、溶接や木工、理容・美容などの職業訓練現場を見学した。

また、ハローワーク徳島、ポリテクセンターに訪問し、ハローワークでは、雇用失業情勢や高卒内定率、雇用保険の流れ等について説明を受け、続いて、ポリテクセンターでは、求職者の早期再就職に向けた職業訓練の様子を見学した。

その後の連合徳島役員との意見交換会では、森本会長から歓迎挨拶を受けた後、連合徳島三役と双方が抱える課題等について情報共有が行われた。

2日目は四国電力橘湾発電所を訪問し、環境保全対策や安全衛生対策などの取り組みを中心に説明を受けた。その後、施設内の見学を通じ、日本の電力産業の役割などを学んだ。

JEC連合訪問では、雇用安定や確保、総合労働条件の改善などの取り組みのほか、組合づくりや業種別部会の代表的な取り組みについて概説を受け、様々な角度から産別の役割と取り組みを学んだ。

「経営側から見た日本の労使関係」の講義では、経団連から経営側の立場から見た労使関係や労使交渉、春季労使交渉の流れ、日本型雇用システム、労使コミュニケーションのあり方等について講義を受け、質疑応答が行われた。

労働金庫協会訪問では、ろうきんATMや職場見学をした後に、ろうきん創設の背景や福祉金融、生活応援運動などについて説明を受け、働く仲間がお互いを助け合うための福祉金融機関の役割について理解を深めた。

 参加者からは、主に以下のアクションプランが提案された。

(1)未組織労働者の組織化や労働環境改善、組合リーダー養成についての研修会のほか、平和運動で学んだことを組織内で共有したい。(フィジー)
(2)自国も高齢化と人手不足という日本と同じ課題に直面しており、日本で学んだことを報告書にまとめるとともに組織内外に共有したい。特に自国での政府、労使、公益の関係を改善させたい。(中国香港特別行政区)
(3)日本では福祉労働運動、生産性運動を基底とし、労使協議制度を通じて各種取り組みを進めている点に感銘をうけた。インドと比較すると、民間の労働運動の活性化と平和運動の促進などについて課題を得たため、平和運動に賛同するキャンドル行進を実施する。(インド)
(4)平和運動に関する署名活動を自国で実施していきたい。(フィリピン)
(5)労働法制や労働組合の交渉力強化プログラムが興味深かった。日本の労働運動に倣い、ディーセントワークの促進活動を展開するほか、核兵器不使用の決意を新たにした。(スリランカ)
(6)政策課題に対する提案解決策を学んだ、ベトナムの状況に合わせ、社会保障などの分野で政策提案していきたい。(ベトナム)

アジア・太洋州チーム参加者

フィジー労働組合会議(FTUC)

1.氏 名Mr. Jolame Vosa
 所 属全国工場・商業労働者組合
 役 職地域オルガナイザー

中国香港特別行政区 香港労働組合連盟(HKCTU)

2.氏 名Mr. Kin lam Chan
 所 属政府関連技術・調査員労働組合
 役 職副書記長
 組合歴6年

インド労働者連盟(HMS)

3.氏 名Mr. Shamil Paloth Parambil
 所 属全国鉄道労働組合
 役 職地域青年・健康増進委員会議長
 組合歴6年

インド全国労働組合会議(INTUC)

4.氏 名Mr. Mukesh Digambar Tigote
 所 属インド全国運輸労働者連盟
 役 職副書記長
 組合歴9年

マレーシア労働組合会議(MTUC)

5.氏 名Ms. Noor Aini Binti Abu Hashim
 所 属マレーシア看護師労働組合
 役 職副会長
 組合歴10年

フィリピン労働組合会議(TUCP)

6.氏 名Mr. Edwardson Molino Narag
 所 属カガヤン州リゾート労働組合
 役 職中央執行委員兼オルガナイザー
 組合歴3年

セイロン労働者会議(CWC)

7.氏 名Ms. Francis Jennifer
 所 属セイロン労働者会議
 役 職女性コーディネーター
 組合歴8年

スリランカ全国労働組合連盟(NTUF)

8.氏 名Ms. Welisarage Shiromi Roshanthi Perera
 所 属ジャテカ・セバカ・サンガマヤ労働組合
 役 職女性オルガナイザー
 組合歴29年

スリランカ・ニダハス・セワカ・サンガマヤ(SLNSS)

9.氏 名Mr. Susantha Pradeep Kumara Henaka Ralalage
 所 属マハウェリ官庁労働組合
 役 職副書記長
 組合歴20年

ベトナム労働総同盟(VGCL)

10.氏 名Ms. Tran Thi Thuy Hang
 所 属ベトナム労働総同盟
 役 職労使関係局次長
 組合歴14年

参加者の様子

労働講義の風景

労働事情を聴く会の様子

テクノスクールの溶接現場