バングラデシュITUC-BC労使関係・労働政策セミナー

セミナー参加者

11月21日~22日の日程でバングラデシュITUC-BC労使関係・労働政策セミナーを開催した。

1日目、ブイヤンITUC-BC議長代行(BMSF事務局長)の呼びかけにより、昨年7月のダッカ・レストラン襲撃テロの犠牲者に会場全体で黙祷・哀悼の誠を捧げた。
   
 これを受け、JILAFを代表して齋藤副事務長は、「河野太郎外務大臣が19日に事件現場を視察し、献花等を行なった。凄惨な事件が二度と起こらないよう、治安の回復・安定を切に願う」と発言した上で、長年の日・バングラデシュの友好関係やITUC-BCとの重畳的連携を強調し、日本国政府からの受託事業である今次セミナーの主旨等を共有した。

 バングラデシュ政労使を代表して、ブイヤン議長代行は、JILAFおよび日本国政府の継続的な支援・協力に謝意を表しつつ、「JILAFとの信頼関係に基づく四半世紀に亘る連携にあらためて感謝したい。今次セミナーは、日本の労使関係や雇用安定の取り組みを学ぶ絶好の機会であり、皆さんの積極的な参加・参画を要請したい」と挨拶した。

「日本の労働運動と建設的労使関係」の講義では、
①日本の労働組合の成り立ち
②日本の労働組合の現状
③日本の労働組合の機能と役割
④インフォーマルセクター労働者を含む権利保護および地位向上に向けた労働運動の糾合・結集
⑤職場組合員との信頼強化と労使の当事者意識を持った労働環境改善/雇用安定の取り組み
⑥社会対話の有用性
等について概説した。

 その上で、「情報や資本等が瞬間的に国境を越える昨今、世界経済の成長を駆動するのはアジアである一方、グローバルサプライチェーンの基底で労働者の権利蹂躙や雇用劣化が課題となっている。ITUC-BCは、労働者の権利保護とバングラデシュに進出する企業内での建設的な労使関係を構築すべく運動を展開願いたい」と締めくくった。

 これに対し会場から、「日本的労使関係の構築こそが労使双方にとって有益」との共通見解に加え
①連合の組織率が伸び悩む要因
②日本の第一次産業縮減に伴う食料自給率と第三次産業(サービス)の現状
③日本における過去の石油ショック/ハイパーインフレーションと賃金上昇の相関
などの質問等が出されたことから、適宜見解を補足した。

その後、現地講師によるバングラデシュの社会保障制度等に関する講義が有り、初日のセミナーを終了した。

2日目、エナミュル・ホーク労働省労使関係副局長より「バングラデシュ労働運動の現状と健全な労使関係の構築に向けた課題・解決策」と題する課題提起があった。

 参加者は3グループ(6ナショナルセンター混合)に分散し、「建設的な労使関係の構築および労働者保護に向けて」のテーマで論議・相互発表を行なった。
    
 各グループからの発表ポイントとして、
①使用者側からの信頼獲得のための生産性向上への貢献
②使用者側の労働組合怨嗟姿勢の改善を通じた敵対的労使関係からの脱却と労使対話の実現
③支持政党や思想を超えたナショナルセンター間の連帯・結集
④女性労働者およびインフォーマルセクター従事者の労働運動への包摂・組織化
⑤ITCU−BCとしての社会対話の実現
⑥全国最低賃金制度の検討
などが指摘・提言された。

 最後に齋藤副事務長より、「企業内において建設的な労使関係を築くためには、使用者との信頼関係の構築はもとより、職場組合員との日頃からのコミュニケーションを通じた理解・協力を得ることが重要となる。また、労使対等・自治の原則から、ナショナルセンター同士のさらなる連携や組合費収入に基づく財政基盤の確立が重要であり、本日のアクションプランの着実な実践をお願いしたい」と訴え、二日間に亘るセミナーを閉会した。

日程

月日内容
11月21日セミナー1日目
11月22日セミナー2日目

参加者の様子

セミナーの様子

グループワーク

黙祷