タイ、JILAFタイ事務所による国際労使ネットワーク等を通じた組織化による草の根支援事業(SGRA)の実施(11月期)

拡大作業委員会参加者

 11月11日~12日、タイ・バンコクにて、国際労使ネットワーク等を通じた組織化による草の根支援事業(SGRA)11月期を実施した。

 現場事業の強化・発展と自立・自律化をさらに促進する観点から、拡大作業委員会セミナー(EWC)を開催し、中央・北部・東北部・南部作業委員50名が参加した。

 同セミナーには、SGRA協同組合「クレジットユニオン」のさらなる発展と相互扶助機能の強化に向け、全労済協会から青木経営管理部長ならびに塚本調査研究部課長を講師に迎え、日本の労働者共済の変遷と推進経験・運用方法などを共有した。
 
 また、東北部コンケンSGRA協同組合で導入が決定した相互扶助メニュー「火災共済」などの具体的運用に向けた協議を行なった。
 JILAFからは日本の労働金庫の歴史・役割などについて講義を行なった。

 1日目は、冒頭、関口タイ事務所所長は日ごろの政労使の懸命な取り組みへの感謝および今年度事業の推進状況ならびに課題等について報告した。

 その後、岡本在タイ日本国大使館書記官より、タイにおけるインフォーマルセクター労働者の生活改善に向け、日本国政府も草の根支援事業を実施しており、ぜひ活用していただきたいと挨拶した。

 続いて全労済協会青木部長より、全労済が日本で事業展開している相互扶助制度等について情報共有した後、全労済協会塚本課長より「相互扶助性の検討に向けて」と題し、
①全労済の概要
②相互扶助制度の概要
③設立当初の実施体制
④現在の実施体制
を説明し、また、「相互扶助制度の実施に向けて」とのテーマで、
①事故の生じる確率の算定根拠
②保障/補償額決定の仕組み
など、具体例を交えつつ共有した。

 参加者からは、全労済からの詳細な説明への感謝とともに、実務的な課題(透明性の確保や組合員との信頼関係の醸成等)についてどのような対応を行なっているかなどの多くの質問が出された。

 JILAFより日本の労働金庫について、
①労働金庫設立の経緯
②労働金庫の現状
③国際的な協同組合との関係
について講義し、労働金庫が67年間培ってきた推進経験をSGRA事業でも活かせる部分があれば活用いただきたいと訴えた。

 参加者からは労働金庫の強みと弱み、適用される法制度など具体的な質問が出された。

 各地域作業委員会代表者より、SGRA協同組合の現状と課題について報告があった。その後、関口所長より今年度の各地域の取り組みと今後の展開等について、
①使用者団体の主催で1月7日に地元企業連携のもと「ジョブフェア」を開催し、ネットワークメンバーの収入改善・向上に寄与する(チェンマイ)
②数多存在するクレジットユニオンを統合し、日本の労金のようなシステムを構築する(バンコク)
③SGRA協同組合傘下の既存職種グループ(カレーペーストグループ、ゴム肥料グループ、タイそうめんグループ)の強化とともに新しい職種グループ(大規模農業グループ)の設立に取り組む(スラータニー)
④火災共済のメンバーを200-500名まで増員(コンケン)、不当解雇時の支援(訴訟、再就職支援)基金の設置検討(家内労働者グループ)、交通共済の検討(バイク運転手グループ)
等の活動計画が共有された。

 最後にJILAFより、日頃の懸命な取り組みが成果を生んでおり、心より敬意を表する。その上で、事業の持続的展開に向けては、
①会計基準・配当基準の統一
②理念の共有(非営利・協同が参考になるのではないか)
が重要と説き、拡大作業委員会セミナーを閉会した。

日程

月日内容
11月11日拡大作業委員会セミナー1日目
11月12日拡大作業委員会セミナー2日目

参加者の様子

共済についての講義

労金制度についての講義

会場の様子

質問をする参加者

活発な議論

火災共済についての講義の様子