バングラデシュ・モンゴルチーム

12月3日(月)から12月16日(日)の日程で、バングラデシュ・モンゴルチーム(バングラデシュおよびモンゴルより計11名(うち、女性4名))が来日し、すベてのプログラムを計画通り完遂した。

日本の労働組合の役割と課題に関する講義では、戦後日本の労働組合の変遷や社会・経済への寄与、春季生活闘争などについて了知した。参加者からは、連合の組織率に対する考え方や、地方連合と産業別組織との関係性について質問がなされた。

日本の労働法制および社会保障に関する講義では、日本における最新の法律や社会保障の概要について看取し、日本における福利厚生(医療保険、雇用保険、年金等)の適用状況や運用などについて把握するほか、日本の団体交渉の仕組みについて知見を深めた。

厚生労働省訪問では、雇用および働き方と労働行政の役割について講義を受けた。参加者からは、今後懸念される労働力不足に向けた外国人労働者の活用の是非や障がい者雇用の仕組みに加え、過労死の要因や防止に向けた具体的対策などに関し、積極的な質問が相次いだ。

連合訪問では、連合の活動概要・重点活動などの説明を受けた後、生活福祉局から各種取り組みについて概説を受けた。参加者からは、公的年金の受給開始年齢や年金の運用方法について質問があったほか、結社の自由や争議権等の権利蹂躙に直面する開発途上国に向けた連合の具体的取り組みなどについて活発な相互論議が行われた。

産別講義として、全日本自治団体労働組合(自治労)から、組織の活動内容について説明を受けた。参加者は、自国での組織化が進まない現状をふまえ、若手労働者の組織化に向けた対策について意見交換するとともに、自治労と他産業別組織との連携状況についても了知した。

日本生産性本部では、生産性三原則や日本的労使関係・労使慣行に関する説明を受け、生産性本部の成り立ちや運営の仕組み、中小企業の労働者の権利保障について理解を深化させた。

労働組合の民主的な運営についての講義では、組合加入のメリットを職場の労働者に伝える方法等について活発な意見交換がなされた。

労働事情を聴く会では、それぞれの国から労働情勢や課題が報告された。バングラデシュ・モンゴルの両国に共通した課題として、社会保障が適用されないインフォーマルセクター労働者が増加傾向にあること、また同労働者の組織化を通じたく地位向上の取り組みが急務である等の共有があった。バングラデシュからは主に政治による組合活動への介入が頻発している実態や解決に向けた取り組みについての報告があった。また、モンゴルからは、主に、定年年齢の引き上げおよび個人所得税の法改正に向けた現状報告がなされた。

中央労働金庫埼玉県本部の訪問では、事業の成り立ちや理念、活動等について外観した。参加者からは、労働金庫独自のローンや融資の仕組みなど、具体的な運営方法について質問があった。

連合埼玉プログラムでは、1日目、ポリテクセンターおよびをハローワークを訪問した。ポリテクセンターでは、センターの取り組みについて説明を受けた後、構内を視察した。参加者からは、入学金や訓練費用、手当等、訓練生の受け入れ環境や将来の就職率について質問が寄せられた。
ハローワークでは、日本における雇用保険制度の運用と職業紹介制度について説明を受け、施設内の視察を行なった。参加者は日本のハローワークの業務体制に感銘を受けていた。

連合埼玉役員との意見交換では、組合員が減少傾向にある現状や、若者や女性の参画が少ない状況についての活発な意見交換があった後、連合埼玉の中小企業労働者への具体的な取り組みについて理解を深化させた。

2日目は、JR東日本大宮車両センターを視察するとともに、労使との意見交換を行なった。参加者からは、工場内の温度管理や特別手当、労働災害への対処など、労働者への具体的なケアについて質問が相次いだほか、同センターの労使が抱える課題や取り組みについて了知した。

グループ討議では、労使交渉時における労働組合役員の姿勢について活発な相互論議があった。論議の過程では、労働側からの提案内容の効果的な伝え方や、教育・知識面での不足をカバーするための具体的な手法についての質問もなされた。

経団連からの講義では、使用者団体から見た労使関係について説明を受けた。参加者からは、日本の賃金交渉・賃上げの現状に感嘆したほか、一時金の具体的な配分方法について理解した。

全労済協会訪問では、非営利団体としての共済事業に関する解説を受け、生活の安心・安定のための相互扶助制度に強い興味を寄せていた。

アクションプラン
 主に以下のアクションプランが提案された。参加者は、組織率の向上や協同組合の設立のほか、インフォーマルセクター労働者の生活・収入改善に資する職能開発訓練の実施等にとりわけ高い関心を示し、同種のアクションプランが複数出された。

(1)組織拡大・組織化をこれまで以上に推進していく。また、協同組合を設立し、労働者同士のネットワークを形成したい。(バングラデシュ・モンゴル)
(2)縫製分野・コンピュータ分野で働く労働者に職能開発訓練を実施し、労働者全般のスキルアップを図りたい。(バングラデシュ)
(3)自国には労働組合が運営する共済制度が皆無のため、今後構築していきたい。(バングラデシュ)。
(4)自国の労働組合役員と、今回学んだことを共有し、今後の労使交渉時に生かしたい。また、組合側が雇用者側に申し入れ事項などに関する事前の情報提供を行なうなど、雇用者側・組合側が共にメリットを感じられる関係性の構築に努めたい。(モンゴル)

バングラデシュ・モンゴルチーム参加者

ITUCバングラデシュ協議会(バングラデシュ自由労働組合連盟BMSF)

1.氏 名Mr. MOHAMMED NURUL ABSER
 所 属東部製油所テカダール従業員組合
 役 職書記
 組合歴10年

ITUCバングラデシュ協議会(バングラデシュ自由労働組合連盟BMSF)

2.氏 名Ms. Sharmin Jahan Tunu
 所 属バングラデシュ自由労働組合連盟 (BMSF)
 役 職青年委員
 組合歴6年

ITUCバングラデシュ協議会(バングラデシュ・サンジュクタ組合連盟BSSF)

3.氏 名Mr. MD SAHEB ULLAH BHUIYAN
 所 属バングラデシュ・サンジュクタ・スラミク連盟(BSSF)
 役 職事務局長
 組合歴35年

ITUCバングラデシュ協議会(労働組合連盟JSL)

4.氏 名Mr. A K M RAFIQUL ISLAM
 所 属BRDBカモチャリーサンガサド組合
 役 職事務局長
 組合歴15年

ITUCバングラデシュ協議会(バングラデシュ民族主義労働組合連合BJSD)

5.氏 名Mr. MD. ABDUL GOFUR
 所 属パブナ・サダール・ウポジラ・エマロット建設労働組合
 役 職書記
 組合歴15年

ITUCバングラデシュ協議会(バングラデシュ自由労働組合会議BFTUC)

6.氏 名Ms. IFFAT ARA SHELY
 所 属ミサミ ビトピ衣装組合
 組合歴12年

ITUCバングラデシュ協議会(バングラデシュ労働連盟BLF)

7.氏 名Mr. Md Abul Kalam
 所 属バングラデシュ労働連盟
 組合歴7年

モンゴル労働組合連盟(CMTU)

8.氏 名Batzorig Jalkhar
 所 属モンゴル教育・科学教職員組合
 役 職委員長
 組合歴17年

モンゴル労働組合連盟(CMTU)

9.氏 名Mr. Buyanjargal Khuyag
 所 属モンゴルエネルギー・地質・鉱山労働組合連盟
 組合歴20年

モンゴル労働組合連盟(CMTU)

10.氏 名Ms. Enkhbayasgalan Dorj
 所 属上下水道局労働組合
 役 職委員長
 組合歴12年

モンゴル労働組合連盟(CMTU)

11.氏 名Ms. Altantuya Yadam
 所 属モンゴル統一労働者組合
 役 職委員長
 組合歴10年