インドネシアCITU/JILAF労使関係・労働政策セミナー

インドネシアCITU/JILAF労使関係・労働政策セミナーの開催

セミナーの様子

 10月27日~10月28日ブカシ、10月30日~10月31日バタムの2ヵ所において、インドネシアCITU労使関係・労働政策セミナーを開催し、合計86名(うち女性19名:22%、日系企業所属者50名:58%)が参加した。

 ブカシ開催でのセミナーでは、1日目、開会式で主催者を代表して、CITUアリ教育担当、JILAF塩田事務長から挨拶があった。

 塩田事務長からは、CITUとの長期にわたる協力関係と本セミナーの主旨等について述べ、労働者を取り巻く環境が厳しくなる中、社会対話がますます重要になってきていることなどについてコメントがあった。

 日本国大使館本多一等書記官からは、JILAF事業やCITU活動への賛辞と共に、「日本の労使関係への理解を深め、職場で役立てて欲しい」との挨拶があった。

 塩田事務長からは、日本の労働運動と課題について共有したのに対し、女性の活躍・非正規労働者・定年や社会保障等に関する多くの質問があり、適宜回答した。

 講義の後、参加型プログラムに移行、初めにASPEK(産別組織)ハキム氏から政府他と協力して調和のある労使関係構築に向けて継続努力しているとの話があり、続いてAPINDO(使用者団体)エドワン氏からは、話し合い、特に「聞くこと」の重要性が強調され、組合幹部は経営データ等を理解する能力も必要とのコメントがあった。

 塩田事務長は、今後のグローバル化・IT化の加速で働き方が変わる中、労使ともに真摯且つ真剣な協議が必要であり、そこでは社会対話が中心となる旨補足した。

 2日目はCITUイスワン副会長から適正賃金、同社会保障局イドゥリス氏から医療社会保障の現状、同ワワン副会長からは社会対話の効用についてそれぞれ説明があり、それに基づく活発な意見交換がなされた。
 
 グループ討議では、①最低賃金、②社会的対話、③医療社会保障について討議を行ない、そこで得られた対処策についての全体発表があった。

 いずれのグループも対話による解決をベースに、政策制度要求・国会議員への働きかけ、CITU活動の強化(担当部署の監督強化)など、今次セミナーでのキーワードも交えた方策が共有され、対話による建設的労使関係構築への方向付の契機となった。

 バタム開催でのセッションでは1日目、開会式にて、主催者を代表してCITUケプリ地区代表ヨニン氏、JILAF塩田事務長から挨拶があった。
 ヨニン氏からもJILAFへの謝辞が述べられ、「5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)の概念を共有してくれたのは日系企業だけ」との事例と共に、労働者を大切にする日本の労使関係の良さについて感銘の意が表された。
 
 現状認識と課題に対する講義・セッションでは、ブカシ同様、労使関係をめぐる現状と課題等に関し、質疑応答を含めた論議の場を設置した。

 バタム市労働局ルディ氏からの概況報告では、「労使紛争で労働省は仲介しかできない。当事者同士の二者協議が重要。また、労働条件の監督には政労の協力も必須であり、日本の状況も参考にしたい」とのコメントがあった。
 
 CITUルスディ氏からは労働組合の社会的役割に関する講話があり、戦略を立てて公正な配分に向け行動を進めていくとの決意表明があった。

 次いでJILAF塩田事務長からは、日本の労働運動の歴史の他、社会対話の必要性に言及した。
 
 その後APINDO(経営者団体)労使関係担当ラフキ氏を加えてパネルディスカッションを行ない、ラフキ氏からは「調和的な労使関係を構築したい。労組側も賃金だけでなくスキルや生産性も考えて欲しい」とのコメントがあったことを受け、ルスディ氏は「満足な生活が可能な賃金を確保すべく、労使で改善を進めるべき」と結んだ。
 
 塩田事務長からは、職場組合と使用者側だけでなく、役割と責任に基づけば、CITUとAPINDOのような上部組織の労使がタグを組むべき課題もある旨補足した。

 その後、①適正賃金、②社会対話、③社会保障についてグループ討議を行ない、そこで得られた対処策について発表した。いずれのグループも現状確認から入り、労働組合自体が当事者意識を持って活動することの重要性が強調された。

 閉会式では、塩田事務長から、勤務先が日系企業の場合には日本の労働組合との連携も有益との助言をし、今後も企業情報の入手や社員の組織化も進め、来年以降のセミナーでは成果を聞かせて欲しいと締めくくった。

日程

月日内容
10月27日セミナー1日目(ブカシ)
10月28日セミナー2日目(ブカシ)
10月29日
10月30日セミナー1日目(バタム)
10月31日セミナー2日目(バタム)

参加者の様子

JILAFセッション「日本の労働運動と課題」の様子

参加者からの発表

グループ討議の様子