ラオス、JILAFタイ事務所による国際労使ネットワーク等を通じた組織化による草の根支援事業(SGRA)の実施(11月期)

 11月7日~9日、ラオス・ビエンチャンにて、国際労使ネットワーク等を通じた組織化による草の根支援事業(SGRA)11月期を実施した。
 
 本事業は、第1回中央推進委員会(5月30日)の確認に基づき、第2回中央推進委員会を開催し、2017年5月以降の事業進捗・成果/実績を確認するとともに、今後の展開等を見据えた政策協議を実施した。
 
 また、事業の強化・発展および核要因を中心とした運営の自立・自走化を促進する観点から、拡大作業委員会セミナーを開催した。

 11月7日に開催した第2回中央推進委員会では、冒頭、関口所長より2017年度上半期までの活動成果および中央推進委員の事業牽引等に対する敬意の表明とともに、政労使主導によるさらなる自立的事業展開を要請した。
  
 これを受け、ウンカムLFTU総合労働保護福祉局長は、JILAFおよび日本国政府の協力にあらためて感謝の意を表すとともに、現地政労使の枠組み強化を通じた事業の自立・自走化に注力する旨コミットした。
 
 続いて、ウンカムLFTU総合労働保護福祉局長より、2017年度上半期事業の振り返りがあり、SGRA協同組合による相互扶助制度の安定的運営等の事業実施報告があった。

 次に、大辻副事務長より「2017年度下半期活動計画」および日本国政府の次年度事業補助を前提とした「2018年度方針」を提案した。
 
 これらを受け、推進委員は、①現行4地域(ビエンチャン・サワンナケート・チャンパサック・ウドムサイ)での継続的事業展開、②事業の自立・自走をめざす地域作業委員会の人材育成強化を含む主なポイントに賛意を示し、第3回中央推進委員会(2018年1月開催予定)において活動内容を更に精査/具現化していくことを確認した。
 
 参加者より、以下の発言を受けた。
・相互扶助制度の安定的運営に向けては、ネットワークメンバーに対する透明性確保が重要なことから、人材育成の内容として財政管理ノウハウなども組み込む(LFTU代表者)
・ラオス政府は、2018年を「観光年」と指定しており、トゥクトゥク運転手を対象とした事業は更に重要性を増す(政府代表者(労働社会福祉省))
・女性の起業家を対象とした訓練(PC使用ノウハウ、基本的な経理)を実施しており、SGRA事業との連携を進めたい(使用者団体代表)

 11月8日~9日の日程で開催された第2回拡大作業委員会には、本SGRA事業を実施している3地域(ビエンチャン、サワンナケート、チャンパサック)の地域作業委員(政労使)計43名が参加した。

 冒頭、パン・ノイマニーLFTU会長の命を受けてウンカム同総合労働保護局長が挨拶したのに続き、関口所長は、地域政労使の当事者意識を持った日頃の取り組みに深甚なる敬意を表し、継続した事業協力を要請した。

 その後、青木全労済協会経営管理部長は、「他国より遅く事業を開始したラオスの目まぐるしい成果に敬意を表したい。今般、日本の共済の経験を共有し、ラオスにおける相互扶助の取り組みやインフォーマルセクター労働者の生活改善に貢献したい」と挨拶した。
 
 次に、塚本全労済協会調査研究部課長より、「相互扶助制度の検討に向けて」と題する特別講義があった。その中で、全労済の変遷や相互扶助メニューの概要の他、全労済設立当初と現在の体制にかかる詳細な説明があった。
 
 これを受け、参加者より「SGRA協同組合運営に生かしたい」との共通認識が示された後、①出資金と掛金・運用、②共済と社会保障制度の関連、③透明性のある運営などに関する質問があったことから、青木部長および塚本課長より適宜認識・見解を回答した。
 また、ウンカムLFTU総合労働保護局長より、ラオスにおける協同組合運営ノウハウの共有が併せてあった。
 
 全労済協会ならびにLFTUからの講義の後、参加者は、SGRA協同組合強化に向けたアクションプランを作成、以下の特徴的事項を発表した。

・メンバー拡大に向けた促進活動(全地域共通)。
・ネットワークメンバーのニーズに合わせた相互扶助メニュー等の追加およびさらなる加入促進
(ビエンチャントゥクトゥク運転手)
・事故共済制度の設置(ビエンチャントゥクトゥク運転手)。
・自然災害見(洪水等)や疾病見舞金制度の導入検討(サワンナケート野菜農家)
・農具や倉庫などの協同購入・協同利・活用(チャンパサック珈琲農家)
 
 これらを受け、大辻副所長は、今後のSGRA事業展開にかかるJILAFの考え方を参加者と共有し、自立的な事業運営に向けてSGRA協同組合の強化は必須とコメントした。

 最後に、全労済協会青木部長より、「相互扶助制度は目に見えないもので、ネットワークメンバーから理解を得にくいかもしれない。メンバーひとり一人との信頼関係を大切にし、時間をかけて制度設計や運営に取り組んで頂きたい」と締めくくった後、ウンカム総合局長が本委員会を総括し、委員会が終了した。

 尚、同11月9日に関口所長他は、ビエンチャンにおけるSGRAネットワークメンバー(トゥクトゥク運転手)の就労の様子を視察。就労のきっかけや、労働条件などをヒヤリングし、同職種の就労環境の不安定性等について聴取を行った。


日程

月日内容
11月07日第2回中央推進委員会
11月08日第2回拡大作業委員会1日目
11月09日第2回拡大作業委員会2日目
(インフォーマルセクター労働者の就労現場視察)