インドネシアKSPI/JILAF労使関係・労働政策セミナー(IR)を開催

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 10月30日から11月4日の6日間にわたり、インドネシア共和国西ジャワ州ブカシ市において、国際労働財団(JILAF)とインドネシア労働組合総連合(CITU/KSPI)との共催で、「インドネシアKSPI/JILAF労使関係・労働政策セミナー」を開催した。

 セミナーには、在インドネシア日本国大使館からの来賓、労働移住省、使用者団体等からの講師を含む計115人(うち女性19名)が参加した。また、開催地域を反映し、日系企業に所属する組合員参加者も45余人を数えた。
 開会に際しての挨拶で、主催者組織を代表しCITU/KSPI のトミナン会長代行から、「JILAFおよび日本国政府が提供してくれたこの機会に感謝し、今後の取り組み等に有効に活用するように」との呼びかけがあった。また、塩田事務長は「インドネシアを含むアセアン経済は急変・伸長しているが、賃金・社会保障・人材活用は十分とは言えない。本セミナーが日系企業の多い当地域で開催されるのは有意義でありも、今後にぜひ役立てて欲しい」と発言した。さらに、来賓の日本国大使館本多一等書記官からも挨拶があった。
 つづいて講義およびパネルディスカッションが行われ、それぞれの枠で参加者からの発言があった。

 特別講演としてスモンダン労働省労使関係局福祉課長から、労働組合が関係する政策は賃金だけではなく、会社の資力と投資、金融の動き、グローバルサプライチェーン等の関連産業政策について見わたす必要性があり、対立だけではない旨、説明があった。一方で、イワンCITU/KSPI執行委員から、経済成長が鈍化し、消費が伸びない悪循環にあるなかで政府が企業優先に注力し、2015年政令第78号(最低賃金を決める方法を規定)を決定したことは労働者保護にも反しており、誤っているとの指摘があった。また、塩田事務長からは「日本の労働運動の役割と課題」に関する講義を行い、参加者からは日本での労使協議の方法について活発な質問があった。
 午後には再び特別講演として、APINDO(インドネシア使用者連盟)グントゥル氏から労使関係と公正な配分についての講義があり、政労使の話し合いによる諸課題の解決が重要であることを指摘した。
 
 その後、使用者側よりAPINDOのグントゥル氏、塩田事務長およびCITU/KSPIソフヤン副会長による「公平な分配に向けての組合活動」をテーマとしたパネルディスカッションが行なわれ、ソフヤン副会長から政令78号の問題点についての指摘があった。これに対し塩田事務長からは公平な配分の実現がどの国でも交渉の争点であるとして、日本での状況を共有した。また、グントゥル氏からは最低賃金が労働者を守るものだとし、長い目で労使で一緒に考えていく必要があるとした。

 2日目は、賃金等についての現状説明の後、産別毎に分かれてアクションプランを協議・作成した。政令第78号への反対意見が多く、ほとんどのグループから問題指摘があった。
 
 閉会式にて塩田事務長は「今回のセミナーでは政令第78号問題や賃金体系整備など課題も多く出された。日系企業の参加者も多いと思うが、多くの日系企業の使用者は労働組合との話し合いに前向きに応じる。組合リーダーの方々は、変化する経済社会の中で、インドネシアが有する社会文化を基盤に、建設的な労使関係構築のパイオニアとして活動してほしい」と述べ、セミナーを締めくくった。

日程

月日内容
11月01日セミナー第1日目
11月02日セミナー第2日目

参加者の様子

開会あいさつ

特別講義1

特別講義2

参加者からの質疑

グループ討議

塩田事務長挨拶