スリランカCWC/NTUF/SLNSS/JILAF労使関係・労働政策(IR)セミナーを開催

 国際労働財団(JILAF)は10月17日、18日の2日間、スリランカ・コロンボにおいて国際労働組合総連合(ITUC)加盟3組織(セイロン労働者会議/CWC、全国労働組合連盟/NTUF、スリランカ・ニダハス・セワカ・サンガマヤ/SLNSS)のリーダー層を対象とする、「労使関係・労働政策セミナー」を開催し、各組織より計58人が参加した。各組織が取り組む「グローバル化が与える影響と労働組合が直面する課題」を相互に共有し、(1)グローバル化の中で期待される労働組合の任務と役割、(2)建設的労使関係の構築や雇用安定の取り組みなどを中心に論議した。

 セミナーでは、JILAF齋藤副事務長の挨拶につづいて、アルンサミCWC副会長、ヴェラユダムNTUF副会長(南アジア労働組合協議会:SARTUC副事務局長)およびレスリーSLNSS事務局長より、JILAFおよび日本国政府の継続的支援・協力に感謝の意が表された。その上で、三者はそれぞれのナショナルセンターが直面する課題(グルーバル化に伴う対立的労使関係のさらなる表層化、雇用の柔軟性を重視する労働法改正の動き、プランテーションセクターにおける事実上の労働条件引き下げ、インフォーマル経済の増幅等)を披瀝、スリランカ社会・経済の発展に向けては、「建設的労使関係と雇用安定の取り組みなど、今次セミナーで日本の経験に学ぶことは極めて重要」と挨拶した。
 
 その後、齋藤副事務長より「日本の建設的労使関係と無用な労使紛争の未然防止」を主眼とする講義を行ない、会場からは、「グローバル化により労使関係が複雑化する中にあって、日本的労使関係の構築こそが労使双方にとって有益である一方、使用者側の労働組合軽視姿勢・怨嗟がスリランカでは課題」との意見が複数出された。つづいて、使用者連盟(EFC)エラポラ副事務総長より、グローバリゼーションの現実(One Global Village)とスリランカ労使関係の特徴と課題「In Focus,the New Way to collaborate」と題するプレゼンテーションがあった。エラポラ副事務総長は、「相互信頼関係に基づく労使関係の安定こそが持続的経済発展の鍵であり、その意味からも、日本の労使関係に学ぶ本セミナーに期待したい」と述べた。
 講演後、出身ナショナルセンター毎に3会場に分散し、「グローバリゼーション下におけるスリランカ労使関係の課題、建設的労使関係の構築と雇用安定(Job Security)に向けて」をテーマとする双方型講義が展開された。なかでは現下のグローバル経済の影響がスリランカ・プランテーションにもたらす負の側面が共有され、組合員の生活を向上していくためには、(1)競争力確保のための生産性・高品質化への貢献(新たな輸出ターゲット:ロシア)、(2)使用側との相互信頼関係の構築、(3)企業側の財務状況把握と企業体力に見合った労働分配の要求――などが提起された。

 二日目は、ナショナルセンター毎に「グローバル経済下における建設的労使関係の構築に向けて」と題するグループ討議が行われた。その後の発表では、「建設的労使関係の構築には、競争力確保のための生産性・品質向上への貢献を通じた使用者との信頼関係の構築が不可欠」との共通認識が示された。また、(1)非公式労使対話(月1度)を通じたグローバルマーケットの動向、所属会社の事業計画/財務状況の把握、(2)使用者・組合員双方への建設的労使関係に対する意識啓発・人材育成、(3)企業の財務体力に見合った適正な賃金改善要求――等の提案に加え、(4)今次セミナー内容の現場労使への普及と日本側の協力、(5)日本的労使関係の構築に向け、同セミナーをさらに長期で開催願いたい」――などの要望があった。その他として、国営放送SLBCをはじめ、NEWS1st、IBCの各テレビ局が今般のセミナー模様を放映した。

日程

月日内容
10月17日労使関係・労働政策セミナー Day 1
10月18日労使関係・労働政策セミナー Day 2

参加者の様子

開会式

JILAF講義

使用者連盟講義

分散会

グループ討議

行動計画発表