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No.490(2018/2/1)
ドイツ金属労働組合が賃金増と時間短縮のための大規模なストライキを開始

 2018年1月11日のインダストリオールニュースはIGメタルが、経営者連盟ゲサントメタルとの交渉の前にストライキを開始と報じた。

 争議行動は1月8日月曜日に警告ストライキで開始された。時限ストを打ち、街頭デモを実行した。これにはフォルクスワーゲン、ポルシェ、メルセデスベンツ、ダイムラー、シーメンス、ティッセンクルップ、タレス、エアバス、ハネウェル、ボンバルディア、アトスなど80社以上の企業で約16万人の労働者が行動を起こした。

 交渉で進展がなければ、組合は主要企業を対象とした終日ストライキまで行動を拡大することになる。メタル・エレクトロニクス部門の390万人の労働者のための団体協約の第1回交渉は、多数の自動車メーカーが拠点を置くバーデン・ヴュルテンベルク州で、地方の経営者連盟と11日から始まる。

 組合は、労働者が生産性の向上の恩恵を受けられ、より良いワークライフバランスを実現するドイツの産業労働者のため、根本的に新しい合意を模索している。景気が急騰し、失業率が記録的な低い時代に、労働組合は6%の賃金引き上げを要求している。

 もう1つの重要な要求は、育児と高齢の両親をケアする対象労働者の就業時間を週28時間に減らし、2年後にフルタイム雇用に復帰する権利である。組合はまた、200ユーロの介護手当を追加するよう要求している。労働組合はジェンダーの役割が変化していると考えており、労働時間の短縮は女性の労働力への参入を増やし、より多くの男性が介護責任を負うことになると考えている。

 これまで、従業員に労働の柔軟性を要求してきたのが企業だった。組合は柔軟な仕事が労働者に利益をもたらし、家族の生活に合った働き方を選ぶことができるように、逆に柔軟性を会社に求めたいと考えている。
 南西のザールランドにあるホンブルクの集会で2,000人の労働者を迎えたIGメタル、ヨルグ・ホフマン会長(インダストリオール・グローバル・ユニオン会長)は、「IG メタルでは、賃金の適正な上昇、限定期間での労働時間の短縮の選択そして、育児、看護、健康のための労働時間の短縮を可能にする助成金の3つの要素すべてが団体交渉協定に必ずセットされる」と語った。

 インダストリオール、ケマル・オズカン書記次長は「ドイツ経済は順調に進んでおり、労働者も生産性向上の恩恵を受け、柔軟性を得る権利があることは当然です。真に歴史的なことは、週28時間労働という要求です。インダストリー4.0が仕事の世界にもたらす変化から、労働者も利益を得ることが重要です。この要求は、IGメタルがすべての人のための経済を築く方法をリードする労組なのだというあかしです」と語った。

 230万人の組合員を擁するIGメタルは、世界で最も大きく、最も強力な組合の一つで、その団体協約は390万人の労働者をカバーしている。

発行:公益財団法人 国際労働財団  http://www.jilaf.or.jp/
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