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No.475(2017/10/2)
国際食品労連(IUF)、第27回世界大会を開催
~組織化推進などの方針確認、はじめての「LGBTI会議」開催~
IUF世界大会と日本参加者
(中央列・IUF-JCC提供)

 国際食品労連(IUF)は、8月29日から9月1日まで、スイス・ジュネーブの国際会議場(CICG)で、90カ国、216の加盟組織から518人の参加者を集めて、第27回世界大会を開催した。日本からフード連合の松谷和重会長(IUF副会長・IUF日本加盟労組連絡協議会(IUF-JCC)議長)をはじめ、UAゼンセン、全国農団労、サービス連合の代表、IUF-JCCの中田展宏事務局長ら20名が参加した。IUFは、食品、農業、ホテル、レストラン、ケイタリング、たばこ、ならびに関連産業等の労働者による国際産業別組織であり、世界130カ国から434組織、約260万人が加盟しており、本部はジュネーブに置かれている。

 IUFの世界大会は五年毎に開催されるが、今回は、「ともに組織化、ともに闘い、ともに勝利を!」のスローガンのもと、組織化と良質な雇用、労働安全衛生、平等とダイバーシティ、進歩と民主主義等の四つの分野を軸とする運動方針(大会決議)が採択された。具体的な論議では、IUFのカバーする各産業に多い非正規雇用、移民労働やインフォーマル労働への対応が提起された。また、食品部門を中心とする多国籍企業問題の深刻化も取り上げられ、ペプシコーラなどへの抗議行動も紹介された。さらに、世界各地で新自由主義の蔓延に加えて右傾化の動向が見られるとして民主主義のための闘いが話し合われた。日本の代議員からは、組織化に向けて各国の産業別組織を強化すべきとの提起も行われた。

 大会の最終日には新役員の選出が行われ、会長にはマーク・ローリッツエン氏(前副会長・全米食品商業労組(UFCW)))が選出された。書記長には、それまでの20年間を務めたロン・オズワルド氏(英国T&G労組等出身)に替わり、スー・ロンリー氏(前書記次長)が選出された。副会長は14人であるが、そのうち二名は、新たに青年代表、LGBTI労働者代表から選任された。日本からは、フード連合の松谷会長が引き続き副会長に選出され、IUF-JCCからの執行委員もそれぞれ再選された。

 今回大会の特徴の一つに、8月27日に、「性的マイノリティ」といわれるLGBTI労働者の国際会議(第1回IUF国際LGBTI労働者会議)が開催されたことがある。これは、他のGUF(グローバル・ユニオン・フェデレーション:IUFなど8組織)に先駆けての動きである。同会議では、今後の活動を通じてLGBTI労働者の権利を人権として推進すること、労働組合の取組みのために教育や意識向上の活動を行うこと、それらに取り組む組織を支援することなどを確認した。IUFはこれに伴い、LGBTI労働者に関する委員会を設置すること、執行委員会ならびに三役会(現在は「戦略的リーダーシップ委員会」称)に同委員会の代表を選出することを確認している。なお、大会に関連して、8月26にはIUFの世界女性会議が、27日には世界青年会議が開催され、それぞれ活発な論議が行われて世界大会の決議などに反映された。 
LGBTI=Lesbian, Gay, Bisexual, Transgender/Transsexual and Intersexed

発行:公益財団法人 国際労働財団  http://www.jilaf.or.jp/
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