バックナンバー

No.464(2017/7/14)
ラオスの労働事情

 6月23日に行なわれたラオス・タイチームの労働事情を聴く会から、ラオスの労働事情について報告する。

【ラオスの経済状況、労働時間等】
 ラオスの成長率は、2016年は7.5%から8%。16年は15年と同じく7.5%から8%。失業率は、15年が7%、16年が4%、2017年2%(推定)と改善してきている。しかし、ラオスは、アセアン諸国と比較しても個人所得が低く、労働者の生活は、極めて劣悪な状況にある。こうした背景には、労働者の50%程度しか能力開発訓練を受けられず、労働のスキルが低い者が多いという現実がある。労働者の賃金が東南アジア諸国連合(ASEAN)では最低レベルにとどまっていることから、海外に移動する労働者が増え続けている。このため、同国の産業には深刻な人手不足がみられる。これまでに外国人の就労規制の緩和や、就労可能な最低年齢の引下げなどが行なわれているが、社会の格差やゆがみも増大しつつある。最低賃金は、1時間当たり4,326キープ、約0.54ドル。1日当たり3万4,615キープ、約4ドル。1カ月では90万キープ、約112ドルとなっている。
 法定労働時間は、1日当たり8時間、1週間当たり48時間となっている。平日の超過勤務の割増率は、150%から200%。また、日曜日とか、休日、祭日における超過勤務の割増率は250%から350%である。

【労働組合が直面している課題】
 労働組合が直面している課題として、路上での物売り、荷車を引いて生業としている者、三輪車(トゥックトゥック)の運転手などのインフォーマルセクターの問題がある。インフォーマルセクター労働は約70%に達しているが、彼らは法令等における、まだきちんとした規定がない。法律に関する知識もなく、だまされたり、不利益を受けることも多く、LFTUは組織化に向けたセミナーを実施している。彼らの収入は1日、多くても5万キープ。そういった収入では社会保険に任意で加盟するということも難しく、職を求めて海外で働くということも増えている。
 私たちはこういった問題を解決するために政労使三者でさまざまな協議をしている。また、組織の拡大に力を入れており、企業、それから、法人、個人、草の根レベルで労働組合組織をできる限り改善していこうとしている。

発行:公益財団法人 国際労働財団  http://www.jilaf.or.jp/
Copyright(C) JILAF All Rights Reserved.