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No.449(2017/4/7)
インドネシア労組、最賃決定制度の見直しを要求

 インドネシア労組はジョコ大統領になってから最低賃金決定過程に労働組合を排除した労働法を改定するよう要求している。
 これまで最低賃金は地方自治体、雇用者、労働組合の三者の団体が、標準的な生活費に基づいて毎年各地域の最低賃金を決定し、合意された最賃は、州知事によって承認され施行されてきた。
 しかし、政府規制(PP)No. 78/2015として知られている新しい法律は、最低賃金の設定に労働者の関与を含めず、インフレ率と経済成長に基づいて決定され、地方の賃金協議会を無視し、すべての権限を地方の知事に委ねている。その結果、2017年の最低賃金上昇は極めて低かった。
 インダストリオール加盟組織のFSPMI(インドネシア金属労組)のサイド・イクバル委員長は「政府は労働者の福祉よりもむしろビジネスを優先している」と述べ、「インドネシアは経済成長率で世界3位なのになぜ、わずか10~20ドルという小さな賃金増加額なのか。その額はジュネーブやシンガポールのようないくつかの都市では、ケバブを買えるだけの金額だ。それは非常に不公平なものであり、狂った政策だ」と強調した。イクバル氏はインドネシアのナショナルセンターKSPIの会長でもある。
 インドネシアの賃金は低い。最も高い賃金のジャカルタでも、2017年の最低賃金は335万ルピー(250米ドル)で、2016年からの増額は20ドル未満で、中部ジャワの最低賃金は月額1,367,000ルピー(102米ドル)にすぎない。「インドネシアは投資家を必要としているが、経済成長は富裕層や投資家、経営者のためだけになっていることをジニ係数は示し、労働者は成長の恩恵を受けてない。我々は最高裁による新法の司法審査を願ってる」と語り、インダストリオールとITUC国際労働組合総連合の支援を歓迎すると付け加えた。
 インダストリオールのバルター・サンチェス書記長はジョコ大統領に書簡をおくり、インドネシア雇用法とILO条約結社の自由、団結権との整合性を図り、最低賃金の設定過程に労働組合を含めるよう要請した。サンチェス氏は「最低賃金の設定に労働組合が参加していないことは、地域レベルの最低賃金に悪影響を及ぼし、経済の成長率に対して賃金がはるかに下回る結果となる」と言明した。

発行:公益財団法人 国際労働財団  http://www.jilaf.or.jp/
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