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No.435(2017/1/25)
共和党政権が労働組合対策に本腰の構え

 11月の米国選挙で、共和党は圧倒的な勝利を勝ち得た。
 ホワイトハウス、上院及び下院議会だけでなく50州中33州知事、33州議会で多数を占め、25州では知事、議会とも共和党優位を築いた。このような状態は1952年以来の事である。民主党が知事と議会多数を占めるのは6州に過ぎず、その他19州では知事と議会が共和と民主に分かれる。
 この勢いを駆って、共和党は労働組合対策に本腰を入れる構えだが、最初の取り組みとして、27番目となるミズーリ州での組合費の強制聴取を禁じる“労働の権利法”制定が挙げられ、これを覚悟する州AFL-CIOではそれを2018年選挙時の住民投票で覆すとしている。
 2017年には労働環境や学校制度、裁判所の在り方など全般にわたって変革を行う構えだが、中でも妊娠中絶の制限、最高裁や労働関係委員会などへの判事指名、労働組合法の改定、法人税軽減と企業規制の撤廃、銃砲所持の大幅容認、学校制度にはチャータースクール(民間経営による公立学校)の大幅導入と税控除が考えられる。
 教育長官にはチャータースクール推進を主張する協会のデボス議長が任命されたが、教員組合からの激しい反対が予測される。
 企業対策としては各種規制の撤廃と減税、労働災害訴訟や差別訴訟を制限する法律制定などがある。
 ミズーリ選出のマンツリンガー共和党上院議員は「今までは民主党や労働組合の反対で出来ないと言い訳してきたが、これからは許されない」とその意気込みを語る。

発行:公益財団法人 国際労働財団  http://www.jilaf.or.jp/
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