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No.416(2016/10/11)
EU離脱交渉をめぐるTUCとETUCの連携

 イギリスは、6月の国民投票で「EU離脱」を決めたが離脱に関するイギリスとEUとこ今後の交渉が注目されている。EU域内のヒト・モノ・カネの自由な移動が原則として保障されているEUからの離脱によってヒトの自由な移動にも影響がでるものと懸念されている。そんな中で英国労働組合会議(TUC)の年次大会に出席した欧州労連(ETUC)のルカ・ヴィセンティーニ書記長は、英国のEU離脱交渉について労働者の利益と権利を守るために両組織間で緊密な連携をすすめたいと述べた。英国の労働者の利益もヨーロッパの労働者の利益も英国のEU離脱で損害を被ることがないように闘っていかなければならない。EU離脱交渉には労働組合もかかわりを持たなければならない。EUからの利点だけを保持しようとしているようにみえる政治的ビジネスエリートは、一方で社会的保護や労働者の権利を弱体させようとしていると警告した。欧州委員会のジャン=クロード・ユンカー委員長は、英国のEU離脱交渉についてETUCとの協議していくことを確約しているとして、英国政府が同様にTUCと協議することを期待したいと述べた。EU離脱交渉が最終的にどのような結果になろうともTUCはETUCに残留する。英国内の大陸EU労働者の権利は保護されなければならいと、TUCが展開しているキャンペーンを歓迎するとともに、EU域内のイギリス市民が離脱後も今まで通り生活し仕事をする権利を保障するよう各国政府に要請していくと強調した。
 ヴィセンティーニ書記長は、ユンカー委員長が推進している「欧州の社会権の柱」についても言及し、これはEU全域で推進されるべきでありユーロ圏に限定されるべきではない。この構想にイギリスも参加すべきであると述べた。「欧州の社会権の柱」についたてはILOも歓迎している。

発行:公益財団法人 国際労働財団  http://www.jilaf.or.jp/
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