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No.364(2015/12/15)
タズリーン工場火災から3年、ブランド各社は補償を

 2012年11月24日、バングラディッシュ、タズリーン工場火災で約120人の労働者が亡くなり、300人が負傷を負った事故から3年が経過したが、インダストリオールは、国際ブランド各社に対して犠牲者の補償を要求している。
 火災当日、工場の出口は施錠され、100人以上の労働者が、工場の上部階から飛び降り、重傷を負った。タズリーン工場の最大顧客であるウォルマートは、事故が起きた日にサンクスギビング週のセールを大々的に行っていた。この米国を代表するブランドは、犠牲者やその家族に対する補償を拒否し続けてきた。
 1年前、インダストリオールは、他のグローバルユニオンとともに、清らかな衣料産業、という名でキャンペーンを張り、国際労働機関(ILO)のバックアップもあり、タズリーン補償金信託基金設立へ、C&A及びC&A基金と合意に達した。その信託基金は、数千人に対して補償したラナプラザ信託基金をベースにし、失われた所得と医療代をカバーするものだ。売上げ10億米ドル(約1215億円)を超えるブランドや小売り企業は、その信託基金に、最低10万ドル(約1215万円)の寄付をすると合意された。しかし、これまでのところC&AとLi&Fung(ブランド名はEnyce)と、ドイツの大型小売り企業Kikのみが支払ったにすぎない。
 タズリーン工場へ発注してきた他のブランド、米国のディズニー、シアーズ、ディッキーズ、デルタアパレル、英国のエディンバラウール、ドイツのカールリエッケル、イタリアのピアザイタリア、フランスのテディスミスは、支払いに応じてない。
 インダストリオールのモニカケンペル書記長補佐は、「タズリーン補償信託基金は、まもなく犠牲者に支払いを開始し、希望を与える。協力してくれたブランドには感謝するが、一方3年たっても協力しないウォルマートにはがっかりしている。ウォルマートは、犠牲者に対する責任を放棄している」と言明した。
 Kikは、歴史に残る3大悲劇、すなわち、タズリーン、ラナプラザ、そして2013年1月にパキスタンで254人の犠牲者を出した、アリ・エンタープライズ工場火災全てに関係した唯一のブランドだ。そのうち、タズリーンとラナプラザは、犠牲者への補償の過程にあるが、アリ・エンタープライズには、まだ適切に対応できてない。
 モニカ氏は付け加える。「タズリーンやラナプラザのモデルがあるのに、同じような補償がアリ・エンタープライズ工場火災犠牲者になされない理由はない。非常口をロックするなど、考えならない安全基準が悲劇を生んだ。Kikは、犠牲者に長期的な観点から補償することを約束する時ではないか」

*1ドル=121.54円(2015年12月10日現在)

インダストリオールニュースより

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