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No.340(2015/9/10)
パキスタン紡績工場で解雇反対闘争

 インダストリオールに加盟するパキスタン全国労働組合連盟(NTUF)はカラチ近郊にあるFKN繊維社が行った低賃金労働者を雇って24人の紡績労働者を不法に解雇したと提起した。
 FKNはラシッド繊維会社の関連企業で、カラチの工業団地にある。同社はタオルや撚糸を製造しEUをはじめ諸外国に輸出している。同社は低賃金労働者を新たに雇うためにイッド祭の前日の7月18日、シフトに入るために出勤した24人の労働者を門前でブロックし、入場させなかった。解雇された労働者は当局に訴え、会社側の圧力と闘うべくNTUFに接触した。
 解雇された労働者の1人であるモハメッド・ナデームは、工場の中の労働実態について報告している。その報告によると、職場の状況は極めて悪く、多くの従業員は1日20時間も強制的に働かされ、900人の労働者は疲弊している。
 FKNの工場労働者の多くは、違法な契約労働者で労働組合を作る権利を持てない。社会的な保護もなく、給付も受け取ってない。労働省当局へは、24人の労働者の代理としてNTUFの弁護士が7月27日に訴え出た。担当当局は経営側責任者を召喚したが、記録も回答も持たずに来たので、再び8月2日に全ての関係書類を持って出頭するように命じた。
 NTUF指導者は、全ての解雇された労働者が職場復帰できるまで闘うと言明した。アプーバ・カイバルインダストリオール南アジア地域書記は、「インダストリオールは、FKNの繊維労働者に寄り添い、イッド祭の前日に24人の労働者を解雇するという非人道的な経営側の行為を強く非難する」と語った。

注、イッド祭というのはラマダン明けの重要な国民的祭事、休暇で、日本のお盆休みに匹敵する。

パキスタンシェル石油で非正規従業員が労働組合加入へ

 経営側の強力な反対を押さえて、インダストリオールに加盟するパキスタン化学エネルギー鉱山一般労連(PCEM)は、シェルに働く非正規労働者を組織化することに成功した。
 2013年にシェルパキスタン・ルブリカントプラントの300人の従業員が最初に労働組合登録を申請し、インサフ・シェルパキスタン労働組合が誕生した。2014年にシェルパキスタン社は「300人の従業員は、正式にはシェルの従業員ではないので、労働組合登録は取り消しすべきだ」とイスラマバードの労働省に申請した。
 PCEMはカラチの全国労使関係委員会に300人の契約労働者を支え、労働組合登録へ向けて提訴した。パキスタンシェルでは正規従業員は59%を占めるにすぎず、約500人の従業員は契約ベースで雇われている。
 インダストリオールパキスタン協議会の議長も兼務している、PCEMのイムラン・アリ委員長は「シェルパキスタンの経営者は、彼ら契約社員は我が社の従業員ではないと主張、従って労働組合をつくる権利も、労働組合に入る権利もないとしている。しかし、PCEMの支援の下、労働組合登録ができた。2015年7月16日にパキスタン労働組合登録局は、経営側の主張を却下した」と語った。
 新しく結成されたシェルパキスタン労働組合は、PCEMに加盟し、新労働協約に向けて団体交渉に参加することになる。
 インダストリオールのケマル・オズカン書記次長は、「PCEMの仲間はグローバルに広がる非正規労働者の闘いの第一線で頑張っている。今回の勝利は我々の誇りでパキスタンの雇用条件前進に引き続き成果を期待している」と語った。

発行:公益財団法人 国際労働財団  http://www.jilaf.or.jp/
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