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No.329(2015/8/4)
欧州労連、EU(欧州連合)にギリシャとの交渉再開を要請

 EUを中心としたヨーロッパ地域における労働組合の中央組織である欧州労連(ETUC)は、ギリシャの経済危機についてEUをはじめ関係機関に対して「公開書簡」を発信し、ギリシャ政府との交渉再開を求めた。
 ETUCは、2011年5月にギリシャのアテネで開催した大会でも、EU等の緊縮財政政策は投資も成長も雇用創出ももたらすものではないため緊縮政策を変更するよう、従前の主張をもった「アテネ宣言」を採択している。
 「公開書簡」の概要は次の通り。
 「ギリシャの危機は、重大な歴史的事態である。ギリシャをユーロ圏とEUにとどめる解決策を見つけ出さなければならない。これは官僚的なアプローチではなく、政治的なリーダーシップを発揮しなければならない。ギリシャの人々は、緊縮財政と失業、負債がもたらす貧困に対して反対票を投じたのであって、欧州連合やユーロに反対したわけではない。 ギリシャの国民投票の結果は、過去5年にわたるギリシャに課された政策が、社会的にも耐えられないものであり、経済政策が失敗であったことを如実に物語るものである。ギリシャの投票結果を受けてEUの指導者は、慎重な妥協案を見つけだす責任がある。解決策はテクニカルなものでもなく、欧州中央銀行(ECB)に任されるものでもない。政治的に解決されなければならない。ギリシャをユーロ圏外に追い出すことにならないよう、EUの指導者が真剣に思考するものと確信する。今こそ欧州連合とは何なのかを示す時である。社会的な公正さと経済的持続可能な協定を速やかに結ぶために、ギリシャ政府との交渉を再開するよう要請する。」
 この公開書簡は、EU各国首脳・政府、欧州委員会、欧州議会、欧州理事会、欧州連合理事会、欧州中央銀行、ユーログループ、国際通貨基金それぞれの委員長や議長、専務理事宛に発出された。
 公開書簡の署名者は、ETUC書記長, ドイツ労働総同盟(DGB)会長、イギリス労働組合会議(TUC)書記長、ベルギー労働者同盟(FGTB)会長、ギリシャ労働総同盟(GSEE)会長、イタリア労働総同盟(CGIL)会長、フランス民主労連(CFDT)書記長の他オーストリア、ブルガリア、スペイン、デンマーク、オランダ、スペインのナショナルセンター及び欧州運輸労連、UNIヨーロッパ書記長のETUC運営委員会メンバーが署名している。さらに欧州公務員労連や国際ジャーナリスト連盟など20組織の代表も署名に参加している。
 欧州労連は、ヨーロッパの39カ国、90組織、10のヨーロッパ産別組織から成る約6000万人の組織で国際労働組合総連合(ITUC)とは密接な関係にあるが、独立した組織としてEUを中心に活動している。
【ETUCホームページより】

発行:公益財団法人 国際労働財団  http://www.jilaf.or.jp/
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