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No.227(2014/2/5)
スウェーデン 2022五輪招致で労働権に関する合意書に署名

 スウェーデン全国労働組合連盟(LO)とスウェーデンオリンピック委員会(SOC)は、2022年冬季五輪誘致にあたって労働権尊重に関する合意書に署名した。
 国際的なスポーツ大会においてはすべての面で人権尊重の基本にたって行なうべきとし、オリンピック・パラリンピックは、スタジアム建設にあたる労働者から競技施設の清掃や選手、観客を輸送する車両の運転手など広範囲な労働者によって開催可能となるため、労働者に良好な労働条件を確保することが重要であるとしている。
 合意書には関係企業が留意すべき指針として「国連世界人権宣言」「ILO中核的国際労働基準」「ILO多国籍企業及び社会政策に関する原則の三者宣言」「OECD多国籍企業行動指針」などの国際的な文書をあげている。「ILO中核的国際労働基準」は結社の自由及び団体交渉、強制労働の禁止、児童労働の実行的な廃止、雇用及び職業における差別の排除に関する8条約を定めているストックホルムのオリンピック関係施設、装置、衣服、サプライサービスにかかわる企業は、これら国際的に採択された文書の原則を遵守することを要望し、さらに関係する多国籍企業は、良好な労働条件を確保するために、関係国際労働組合組織と「枠組み協定」を結ぶことも求めている。
 合意文書の実施にあたりLOはオリンピック組織委員会および各種準備委員会に代表を派遣することも合意された。
 スウェーデンの合意の発表を受け、国際労働組合総連合(ITUC)のシャラン・バロー書記長は「この合意文書は移住労働者が搾取されている2022年サッカー・ワールドカップ開催国カタールの現状とはあまりにもコントラストがあるが、このギャップを縮めなければならない。」と述べ、スウェーデンの歴史的な合意を歓迎するとともに、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長に書簡を送り、開催国候補を選出するにあたってスウェーデンの合意条件を開催国候補基準にすることを要請し、すでに選出されたオリンピック・パラリンピックのホスト国についても同様の適用を求めた。
 2022年冬季五輪の開催地は、2015年7月にマレーシアのクアラルンプールで行なわれる国際オリンピック委員会で決定する。

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