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No.156(2012/12/11)
ヨーロッパ 連帯・行動デーで財政緊縮策に抗議活動

欧州労連(ETUC)は、ヨーロッパ各地で行なわれている財政緊縮策に反対する集会を開き、10万人の労働者が参加した。特に財政難に陥っているギリシャ、イタリア、スペイン、ポルトガルなどの労働組合はストライキを行ない、緊縮策への強い反対の意思を表明した。
 欧州連合(EU)は、財政支援と引き換えにギリシャ、スペインなどの国に緊縮策の受け入れを強く要請しているが、緊縮策は賃金カット、公務員の人員削減、年金カットをともない、労働者の労働・生活条件をさらに悪化させるものであり、断じて受け入れられないとして抗議活動を展開している。
 ETUC ベルナデット・セゴール書記長は「EU首脳は、労働者が団結して緊縮策に反対していることを認識しなければならない。労働者の協力なくして政策は成功しない。速やかに緊縮策を取りやめる必要がある」と述べた。
 ギリシャの複数の労働組合は、緊縮政策を強制することは労働組合の基本的権利を侵害するものであるとして国際労働機関(ILO)に提訴していた。ILO理事会の結社の自由委員会は、自由で自発的な団体交渉のシステムに対して幾つかの重大なルールを侵すものであり、社会対話が充分に行なわれていない、労働者の基本的権利を促進・強化する必要があるとして、緊縮政策の強行導入に警告を鳴らした。

失業率(2012年7月現在)
スペイン
 若年失業
 ギリシャ
 若年失業
 ポルトガル
 若年失業
 イタリア
 若年失業
 ユーロ圏17ヵ国
 若年失業
 
25.10%
 52.90%
 23.1%(2012年5月現在)
 53.8%(2012年5月現在)
 15.70%
 36.40%
 10.70%
 35.30%
 11.30%
 22.60%
 
国際労働組合総連合(ITUC)ミッション
  パレスチナの「国家」への格上げを求める

 国際労働組合総連合(ITUC)シャラン・バロウ書記長を団長とする労働組合代表団は11月下旬、パレスチナを訪問し赤十字社および赤新月社(赤十字社のイスラム教諸国の支社)と主要な病院、被災した家族に人道連帯支援金を手渡した。
 代表団には国際運輸労連(ITF)、パレスチナ労働組合総連盟(PGFTU)、チュニジア、ヨルダンの労働組合幹部が参加した。ヨルダン川西岸に本部をおくPGFTU シャヘル・サイード書記長(ITUC副会長)をはじめとしたPGFTU幹部のガザ訪問は、10年ぶりに実現したものである。バロウ書記長は「現地ガザの荒廃は目を覆うばかりであるが、人々の不屈の決意と希望は揺るがないものであり、国際労働運動は今後もパレスチナの人々を支持し、再建そして荒廃が繰り返されないよう、できる限りの支援を継続していく。そのための最初のステップは、国連によるパレスチナの地位の格上げを承認することである」と強調した。
 PGFTUは、建設、木工、農業、食糧、繊維、石油、化学など14の組合から構成され、組織人員は27万人弱。2011年12月の大会でガザ地区を含めた労働運動の統一を求める宣言を採択しているが、ヨルダン川西岸とガザとの間では、市民の自由な移動もできない状況にある。
 パレスチナの労働運動に対する支援活動は、国際労働機関(ILO)をはじめスウェーデン全国労働組合連盟(LO)・スウェーデン俸給従業員中央労働組合連盟(TCO)の支援による運輸関係プロジェクトやカナダ労働会議(CLC)後援による青年プログラム、ベルギーの労働組合支援による女性労働者プロジェクトなどが行なわれているが、ヨルダン川西岸地区が中心である。
 国際労働財団(JILAF)は、招聘プログラムの一環として中東・アフリカ北部チームを編成し、パレスチナの労働組合幹部を毎年2人招聘し研修の機会を提供している。
 国連は11月29日、国連総会本会議でパレスチナに「国家」として国連オブザーバーの地位を与える内容の総会決議を賛成多数で採択した。採決結果は、賛成:138(日本、フランス、イタリア、ロシア、アラブ諸国など)反対: 9(アメリカ、イスラエル、カナダなど)棄権:41(イギリス、ドイツ、オランダ、オーストラリア、韓国、東欧諸国など)

 参考:HP= ITUC、外務省

発行:公益財団法人 国際労働財団  http://www.jilaf.or.jp/
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