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No.93(2011/11/18)
ハーツ・レンタカーがイスラム労働者26人を解雇
 シアトル空港のハーツ・レンタカーは、ソマリ人労働者がイスラムのお祈り時間にタイムカードの退出時間の打刻を拒否したとして、対象とした34人中、26人に解雇通知を行なった。
 これに対してチームスター労組は、「昨年の協約で組合員はお祈り時間の退出打刻は必要ではない」と主張したが、会社は労働者が2年前の「雇用平等機会委員会」との合意事項に違反していると強調した。
 34人の労働者のうち8人は、新退出規約に合意して職場復帰したが、会社は「お祈り後、多くの者が速やかに仕事に戻らないことが問題であり、他の労働者と比較して平等とは言えない。これは宗教の問題ではなく常識的な要請だ」と述べた。
 チームスター労組は「会社は労働協約の変更は組合と協議すべきであり、協約を守ることは法的義務だ」として、全国労働関係委員会と雇用平等委員会に提訴する。
 チームスター労組はハーツ・レンタカーに80人の組合員を組織化しており、彼らは時給$9.15~9.95で働き、70%がイスラム系である。
北米自由貿易協定によるメキシコ・トラックの乗り入れ
 北米自由貿易協定(NAFTA)が1994年に締結し、米国へメキシコ・トラックの自由な乗り入れが2000年に実施となっていた。これに対して北米トラック運転手の労働組合である、チームスター労組は「メキシコ・トラックの安全性や米国での雇用を奪う」との懸念から反対運動を展開。NAFTAの実施時期が大幅に遅れ、メキシコが米国に制裁関税を課す事態が続いた。
 その間、メキシコ・トラックはテキサス州周辺までしか運行できず、その先へと荷物を運送するためには米国トラックに荷を積み替えていた。
 この問題が政治的にようやく解決され、[1]トラックの安全性チェック[2]薬物使用の検査[3]英語能力試験――を条件に乗り入れが10月21日に実現。もちろんメキシコも同様の条件を米国に要求できる。
米国・フォードで新労働協約が締結
 米国の大手自動車メーカーであるフォードは、全米自動車労働組合(UAW)と新たな4年間の労働協約に合意。この協約による年間コスト・アップは1%以下に抑えられるとしている。2011年のコスト・アップは2億8000万ドル、来年以降は8000万ドルと言われ、低賃金の新入社員の増員や業績給による生産性向上で収益の増加が期待される。
 新労働協約は組合員4万1000人が対象となっている。主な内容は、[1]一般組合員への賃上げは2年間見送る[2]今年度は600ドルの一時金支給[3]約3750ドルの業績給[4]1500ドルの物価手当[5]賃金の低いエントリーレベルの労働者の時給を16ドルから19.28ドルへの段階的引き上げ――等である。また2015年までに米国において新たに1万2千人を雇用することも発表された。
発行:財団法人 国際労働財団  http://www.jilaf.or.jp/
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