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No.67(2011/3/11)
ITUCはエジプト軍事評議会に労働組合権の尊重を要請
 エジプトでは労働組合を結成し、それに加入する権利は法律で厳しく制限されており、また法律で承認されているナショナルセンターはエジプト労働連盟(ETUF)だけである。ETUFに加盟しなければ組合活動はできない。
 ムバラク政権崩壊後、新たに人力大臣となったイスマイル・ファフム氏は「労働組合権の問題は労働法が改正されるまで慎重に対処する」「軍はETUFのフセイン・メガワー会長と今後とも緊密に協力していく」との声明を発表したといわれている。ファフム人力大臣は、ムバラク政権の支配下にあったETUFの元財政局長である。今回の発言は、エジプト各地の職場で現在起こっているストライキや座り込みを背景に考えると、今後とも労働組合権は拒否されていく危険性をはっきりと示すものである。
 一方、ITUCは、エジプトの労働者が民主主義や社会的正義、労働組合権を求めて闘い続けている今の微妙な移行段階で、新たに結成された独立労働組合連盟へのITUCの支持を再確認した。新独立労働組合連盟は、衛生部門、税務部門、主要な製造業部門、公務員、その他の部門で、これまでも存在してきた労働組合連盟を糾合しているという。
 ITUCシャラン・バロウ書記長は、「多くのエジプト国民が、真の変革を勝ち取る強い気持ちを示している。エジプトにおいて自由で独立した労働組合運動を築きあげていくことは、アラブの他の地域と同様により良い未来を建設するために不可欠である。労働組合の自由と社会的対話は民主主義と開発・発展のための土台である。今こそエジプトは、労働組合権と労働組合の自由に関する国際基準を完全に順守する時である。これまでの労働法は国内で大きな障害となり、独立した民主的な労働組合運動を禁止してきた。エジプトの労働者は長きにわたって苦悩してきたが、その苦悩を終わらせるためには独立した労働組合運動が不可欠である」と語った。
 
参考資料:ITUCニュース(2月28日付)
ITUCとGUFがリビア問題で多国籍企業に対して要請

 ITUCと石油や化学の労働者を代表する国際産業別組織(GUF)の国際化学エネルギー鉱山一般労連(ICEM)は3月1日、リビアへの投資に関して石油産業やインフラ整備産業、化学産業の28社(うち日系企業1社・中国企業1社で他は欧米系企業)の多国籍企業対して、混迷の続くリビアでの投資と今後の方針に関して書簡を送った。
 書簡の中でITUCシャラン・バロウ書記長は、「公開されている情報によると、これらの多国籍企業はリビア経済を支配しているカダフィ政権と経済関係を持ってきたが、現政権に対するいかなる支払いも即時中止し、人権を尊重する民主的な政府が樹立されるまで、国連もしくはその他の機関によって運営される基金の設立を支援すべきである」と要請した。
 同じ書簡でICEMのマンフレッド・ワルダ書記長は、「ICEMはリビア人と外国人の石油・ガス労働者の安全を懸念している。多国籍企業は労働者の安全を確保するだけでなく、今後はカダフィ体制に対するいかなる支払いも中止するよう要請する」と強調した。
 ITUCとGUFは、他の部門の企業とカダフィ体制との取引についても調べており、各国政府と民間企業に対して、リビアに関する国連決議の立場を十分に支持して行動し、人権侵害の共犯者とならないように今後とも国際的な圧力をかけ続けていくとしている。また28社への書簡は、これらの企業に対して、他の部門の企業とも共同して、リビアに負う石油代金の支払い、特許使用料、税金が預託される基金の設立を呼び掛けるよう要請している。
 
参考資料:ITUCニュース(3月3日付)

連合2011春季生活闘争政策制度要求実現中央集会
 連合は春闘のヤマ場に向けて、「連合2011春季生活闘争政策制度要求実現中央集会」を3月5日、東京・明治公園で開き、各構成組織から約1万5000人が結集した。
 主催者を代表して連合・古賀会長は「春季生活闘争は先行する各産別や単組が要求の提出を済ませ、本格的な交渉段階を迎えている。3月16~17日の最大のヤマ場では、300の組合が回答の引き出しを予定している。2011春季生活闘争は、私たち働くものの将来を左右する闘いであると同時に、日本経済や日本社会の行く末を左右する重要な闘いでもある。経営側は賃金総額制御の姿勢を変えておらず、それでは低成長とデフレから抜け出すことはできない。次に予算案と予算関連法案の審議は、重大な局面を迎えている。成立しなければ経済と社会の混乱を招くことになり、与党はこの重責を認識し、あらゆる努力をしなければならない。また国会審議のための環境整備に向けて菅首相とのトップ会談を行い、要求書を手渡しており、この集会でも緊急アピールを採択する予定である。4月に行われる統一地方選挙のために各地で準備が進んでいるが、仲間からは悲痛な声が多くあがっており、この点についてもトップ会談で政権と党運営の見直しを要請した」と述べた。
 次に民主党・岡田幹事長が国会と政治情勢について報告。その中で、「予算関連法案が問題であり、特に子ども手当法案と特例公債法案が厳しい現状である。統一地方選は厳しい闘いとなっているが、与党として初めての統一地方選であり、全国幹事長会議を開き、党内の結束を図っていく」と強調した。
 引き続き自動車総連・西原会長は連合の重点政策実現に向けて決意表明を行い、連合愛知・神野会長からも政策制度要求と統一地方選挙についての決意が述べられた。
 その後、「2011年度予算と予算関連法案の早期成立を求める緊急アピール」「集会アピール」を採択し、連合・石黒中央執行委員による、がんばろう三唱で集会を終了した。集会終了後、参加者全員で2011春闘勝利を訴えデモ行進を行なった。
発行:財団法人 国際労働財団  http://www.jilaf.or.jp/
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