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No.65(2011/2/25)
欧州労連(ETUC)次期書記長候補にベルナネット・セゴール女史

 欧州労連(ETUC)第12回欧州労連大会がギリシャ・アテネで5月に開かれる。その中で次期書記長選挙が行われるが、イギリス労働組合会議(TUC)はベルナネット・セゴール女史を候補者とすることを発表した。これはジョン・モンクス書記長(TUC出身)の退任にともない後任を選出するものである。
 セゴール女史はフランス・リュゼック生まれで、1974年より国際レベル及び欧州域内の労働運動に従事しており、「国際コミュニケーション労連」「国際商業事務専門職技術労連」「国際製版印刷労連」「国際芸術・マスコミ・芸能・映画放送労連」が2000年に統合し、国際産業別組織の一つである「UNIグローバルユニオン」が設立されてからは、UNI欧州地域組織(UNI-Europa)書記長を務めている。UNI-Europaは4つの地域組織の中で最大の50ヵ国・320組織、約700万人の組織人員となっている。UNIは商業・銀行・保険・郵便・情報など、主に民間サービス部門をカバーしている。
 セゴール女史がETUC書記長に選出されると1973年の結成以来、はじめての女性書記長となる。ETUCは36ヵ国・83組織、約6000万人を抱える欧州連合(EU)、欧州自由貿易連合(EFTA)およびEU加盟候補国を代表する欧州独自の労働団体。12の欧州産別労連(その多くがGUFの欧州地域組織)もその構成組織になっており、UNI-Europaはその一つである。国際労働組合総連合(ITUC)の組織機構の中で完全な地域組織ではないが、ITUC汎欧州地域評議会(PERC)があり、その書記長はETUC書記長が兼任することになっている。PERCには大西洋から太平洋までの地域、55ヵ国・90組織、約8500万人が加盟している。PERCの会長はロシア独立労働組合連盟(FNPR)ミハイル・シマコフ会長。なお、ITUCは2010年の世界大会で選出された初の女性書記長シャラン・バロウ女史(オーストラリアACTU出身)である。
 UNI-Europa・セゴール書記長は労働者の権利を擁護する立場から「EUサービス指令」「EU労働者派遣指令」の成立に向けたキャンペーンでも指導的な役割を果たした。欧州域内の多国籍企業を対象とした200に及ぶ「欧州従業員代表委員会(EWC)」の設立にも成功している。新書記長就任までの移行期間中に、セゴール女史はジョン・モンクス現書記長と協力してETUC大会の準備に当たると同時に、大会後の新たな事務局体制づくりが重要な仕事となる。UNI-Europa大会も2011年10月にフランス・トゥールーズで開催される。

発行:財団法人 国際労働財団  http://www.jilaf.or.jp/
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