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No.43(2010/8/26)
タイ・エレクトロラックス社での労働組合組織化

 スウェーデン金属産業労組(IFメタル)は、タイ東海岸ラヨーンで操業している家電および業務用家電メーカであるエレクトロラックス社の労組組織化へ協力を行った。 
 IFメタルはタイに組織化チームを派遣し、エレクトロラックス関連企業2社の代表者と会い、TEAM(IMF加盟タイ金属組織)の指導で労組の結成をする必要があることを表明。また、同社の福祉委員会のメンバーとも会い労働者の利益のため組合を結成する権利があることを説明した。
 タイ・エレクトロラックスの従業員の代表者は労組結成を受け入れ、スウェーデン金属産業労組のカールソン委員長は、「スウェーデンではエレクトロラックスの従業員のほとんどが労組に加入しており、労使関係も良好である。今後、タイで組合が結成されたならば、同じ状況が実現できる。世界中で操業しているエレクトロラックスに労組ができることを希望し、そのためには国際金属労連(IMF)の組織と協力をして行きたいと述べた。スウェーデン金属産業労組の国際担当・エリック・アンダーソンは「われわれは世界中でスウェーデン企業の組織化問題に積極的に取り組む、わが組合の大きな挑戦である」と強調した。
 エレクトロラックスの現地経営者は自分たちの従業員が労組をつくることを認めており、TEAMのチャーリー・ロイソン議長は「労働者たちがTEAMに加盟することを喜んで支援する」と表明し、先進国の労組がスウェーデン金属産業のように行動してくれることを希望している。

インド・チェンナイのフォードで労働組合結成

 インド・チェンナイで働くフォードの労働者は2010年5月18日、労組を結成し、公式登録して以来、会社にその承認を求めてきた。
 労働者たちは事前の相談も無しに会社が生産目標の引き上げや労働能力を考慮せずに生産ラインの労働強化を行うなど、職場組織をしばしば変えることから労組を結成した。
 そのフォードの工場には正規社員が1200人、非正規社員が2500~3000人が働いており、ほかに下請け労働者600人が荷役運搬職に従事している。
 労働者たちは4月2日に全体集会を開き、労組結成と役員を選出し、フォードインド従業員組合(FIEU)は5月18日に公式登録を行った。FIEUはインド労働組合センター(CITU)に加盟し、まだIMF(国際金属労連)には加盟してないが、「フォードのグローバルなネットワークに加わりたい」と希望している。FIEU委員長はフォードが組合を承認するように要求しており、「全世界のフォードの組合がチェンナイのフォード工場に組合ができたことをそれぞれの経営に伝え、組合を承認すべきと伝えてほしい」と要請している。

参考資料:IMFニュース

インド・チェンナイの現代自動車で労使紛争

 2007年に起きた現代自動車労組結成時の解雇者の再雇用運動は未だに解決を見てない。
 2010年6月6~9日までチェンナイの現代自動車における4日間のストライキの後、現代自動車インド従業員組合(HMIEU)が結成時に解雇された32人を職場に戻すことについて再調査・裁定するため、労使の代表と労働省代表からなる三者委員会が設立された。三者委員会は数週間内に32人の地位について決定できることを望んでいる。
 HMIEUは2007年の早い時期に結成され、10ヵ月も経たないうちに、会社は委員長や書記長をはじめ87人の組合員を解雇した。2009年4月22~5月7日にかけて組合は、組合の承認と解雇された組合員の職場復帰を要求し、ストライキを実施した。インド政府は会社に対しHMIEUを承認するよう求めた。
 会社が賃金交渉を公式に登録されたHMIEUでなく内部の従業員委員会と約定をしたことから、2009年7月23日に2回目のストを実施。再び、インド政府は介入し、[1]会社に組合と交渉すること[2]20人の解雇者を職場に戻すこと――などを要求した。
 その後、政府は残された67人の解雇者を考慮し、人権上の理由から35人の解雇者を再雇用すべきと勧告した。会社はこれに対し、35人の解決策として150万ルピーの和解金を提示し、3人が承諾した。
 また、労働省から32人の解雇者を再雇用するように勧告されたが、会社側は拒否したため、2010年6月6~9日まで、3回目のストライキを挙行した。スト中に217人の労働者が逮捕・拘留され、労組はすべての労働者を釈放し、職場に戻すように求めたが未だに労働者たちは刑事責任に問われている。HMIEUは労働省から再雇用の勧告を受けなかった67人の解雇者のうち残りの32人については法的な手段に訴えるとしている。
 チェンナイの現代自動車工場には1650人の正規社員と7000人の不安定雇用社員がおり、HMIEUはインド労働組合センターに所属していてIMFには加盟してないが連帯の精神でIMFとその加盟組合は引き続きインドの現代自動車の労働者の闘いを支持し、事態を監視している。

参考資料:IMFニュース

発行:財団法人 国際労働財団  http://www.jilaf.or.jp/
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